「葷酒山門に入るを許さず」の意味(語源由来・出典)
【ことわざ】
葷酒山門に入るを許さず
【読み方】
くんしゅさんもんにいるをゆるさず
【意味】
ねぎやにんにくなどの臭いの強い野菜(葷)と酒は仏道修行の妨げになるので、寺の門から中に持ち込んではならないという意味。
「山門」は、お寺の正門。
あれれ、なんやそれは。つまり、気をつけなあかん食べ物や酒を飲むと、真剣に修行しとる場所には入れへんってことやな。
要するに、ちゃんとした場所に入る前には、自分の行動に気をつけなあかん、ってことを言いたいんやな。これ、厳しいけど、大切な教えやな。
【語源・由来】
「葷」はねぎ、にら、にんにくなどのこと。漢文では「不許葷酒入山門」と書き、禅寺などの門のわきに石に刻んで掲げられている。
【出典】
「荘子」人間世
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「葷酒山門に入るを許さず」の解説
カンタン!解説
「葷酒山門に入るを許さず」っていう言葉、実は寺の中に入る前のルールに関することなんだよ。
特に禅宗の寺では、寺の入り口、つまり山門の前に「不許葷酒入山門」と書かれた結界があることが多いんだ。これは「臭みが強い野菜や酒を食べた人は、寺の中に入ってはいけない」という意味なんだよ。
でも、なんでこんなルールがあるのかって思うよね。実は、臭みが強い野菜は、他の人を気持ち悪くさせることがあるし、修行をする人たちにとっても自分の集中を妨げることがあるからなんだ。そして、酒は心を乱すと言われていて、修行中の僧侶たちが清浄な心を保つためには、酒を避けるのが一般的なんだ。
だから、このルールは「寺の中は清浄で落ち着いた場所だから、それを守るために臭い野菜や酒を食べた人は入ってこないでね」という意味が込められているんだよ。
「葷酒山門に入るを許さず」の使い方
ともこちゃん。何段の階段をのぼったかなあ。やっとお寺の門が見えてきたよ。
かなり大変だったわよね。あっ、門に何か書いてあるわよ。
葷酒山門に入るを許さずだって。あれっ。さっき食べたお弁当に、ニンニクが使われていたよね。
ええー。せっかくここまでのぼってきたのに、入ることができないなんてー!
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「葷酒山門に入るを許さず」の例文
- これから行く禅寺には、葷酒山門に入るを許さずという碑が建っているから、新幹線の中でビールを飲んだ君は、入ることができないね。
- 葷酒山門に入るを許さずというのに、君はリュックサックにお酒を入れたまま門をくぐったのか。
- 葷酒山門に入るを許さずとお寺の入り口に書いてあるが、お寺の息子である彼は、給食でニラとニンニクが入ったギョーザを食べていたよ。
- 葷酒山門に入るを許さずというから、レバニラを食べた僕は、山の上の寺までのぼらずにこの辺で時間を潰しているよ。
- 葷酒山門に入るを許さず、お寺宛に、お歳暮に酒を送ってくるとは何事だ。
特に、これらの食材や酒が修行に悪影響を及ぼすと考えられているからね。