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「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」の意味(出典・英語訳)
【ことわざ】
君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず
【読み方】
くんしはわしてどうぜず、しょうじんはどうじてわせず
【意味】
立派な人は、意見が一致すれば他人と協調するがむやみに同調することはない。考えの浅い人は、深く考えもせずに他人に同調するが、上手に協調することができない。
逆に、しょうもない大人は、ただ仲良くしたいだけで、すぐに人の意見に同調して自分をなくしてしまうんやな。ちゃんと自分の意見や考えを大事にして、人との関係も大切にするってことを教えてくれる言葉やな。
【出典】
「論語・子路」
【英語訳】
・The gentleman is harmonious but not conformable,the small man is conformable but not harmonious.
「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」の解説
「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」っていうことわざは、「論語」という古い本から来ているんだよ。この「論語」は、古代中国の賢者、孔子の言葉や考えを集めたものなんだ。
この言葉を簡単に言うと、すごく立派な人や賢い人(君子)は、人と仲良くやっていけるけど、自分の考えや信念をしっかり持っていて、人に流されることなく自分の意見や考えを大切にするんだ。一方で、あまり立派ではない人や考えが浅い人(小人)は、人の意見や流行にすぐに合わせるけど、自分の考えや意見をしっかり持っていないんだ。
「和する」とは、人と仲良くすること。「同じる」とは、人と同じことをする、つまり同調することを言うよ。
つまり、このことわざは「自分の考えをしっかり持ちながら、人と仲良くするのが一番良い。ただ人に流されるだけの人は、真の意味での仲良しにはなれない」っていう教えを伝えているんだよ。
「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」の使い方
野球の練習に行ったんじゃなかったの?
残ったぼくらもゲームすることにしたんだ。
あなたたちは野球の練習をするためにちゃんと準備して行ったんだから、自分たちで練習すれば良いだけじゃない。
「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」の例文
- わたしはこの製品が好きでこの会社に入りましたが、環境を汚すことも省みない会社のやり方
にはついて行きたくない。
君子は和して同ぜず、小人は同じて和せずというのに倣って、この会社を辞めようと思います。 - 彼は、君子は和して同ぜず、小人は同じて和せずを体現しているような人間だから、君のそんな儲け話には乗らないはずだよ。
- この道で頑張って行くには信念が必要だ。
君子は和して同ぜず、小人は同じて和せずというように、仲間は大切だが付和雷同ではいつか足元をすくわれてしまうだろう。
一方、小さな心の人は、ただ他人に合わせてしまうことで自分の考えを失ってしまう、という意味だよ。