「名は実の賓」の意味(出典・語源由来・故事)
【ことわざ】
名は実の賓
【読み方】
なはじつのひん
【意味】
形式より内容が大事であるということ。徳があってはじめて名誉が自然にこれに伴うものであり、徳が伴わない名誉は無意味ということ。
真の力を身につければ、名前や評価はついてくるっていうのは、本物の力を持つことの大切さを教えてくれる言葉やな。
【出典】
「荘子」
【語源由来】
名は実質という主人に連れ添う賓客であるという意から。
【故事】
中国古代の聖天子堯(ぎょう)が、賢者許由(きょゆう)に帝位を譲ろうとしたとき、許由は「あなたが天下を治めてすでにうまくいっているのに、私が代わりに位につくのは、ただ天子という名だけ得るのでしょう。名は実の賓であり名だけ得るのでは、私は主人のいない客になってしまう」と言って辞退したという。
「名は実の賓」の解説
「名は実の賓」という言葉はね、簡単に言うと、大切なのは本当の実力や能力、そしてその人の心の中の良さとか、人としての価値っていうのが一番で、そのあとに来るのが名前や評判、つまり名誉っていうものなんだよ。
例えばさ、スポーツ選手がいて、その選手がすごくうまくて、たくさんの試合で勝ったり、たくさんの点を取ったりすると、自然と有名になったり、たくさんのファンができるよね。でも、その選手が上手いから有名になるのであって、有名だから上手いわけじゃないんだよ。つまり、実力があるから名誉や評価がついてくる、それが「名は実の賓」っていう考え方なんだ。
だから、この言葉は、真の実力や価値を大切にし、その上で名誉や評価を得ることが大切だってことを教えてくれるんだよ。名誉だけを追い求めるのではなく、まずは自分自身をしっかりと磨くことが大切ってことなんだね。
「名は実の賓」の使い方
「名は実の賓」の例文
- 徳が無い彼は名誉総裁という肩書だそうだが、名は実の賓というのにな。
- 名誉が欲しいなら、名は実の賓というから徳を積めばいい。
- 長老という名誉の座に就くわけではない。名は実の賓のごとく、徳を積むごとに自然と周囲から「長老」と呼ばれるようになっていくのだ。
- 名は実の賓だから、徳がない君は名誉を得ることは一生ないよ。
- 徳を伴わない名誉はお飾りでしかなく、名は実の賓といい、真の名誉は必ず徳を伴う。