「鼠は社に憑りて貴し」の意味(出典・語源由来・類義語)
【ことわざ】
鼠は社に憑りて貴し
【読み方】
ねずみはやしろによりてたっとし
【意味】
主君の側近の悪臣を排除しようとしても、主君に害が及ぶことを懸念してできずにいること。
「鼠は社に憑りて貴し」という言葉は、神社に巣くうネズミを退治しようとしても、社殿を損なうことを恐れて手が出せない状況をたとえているんだよ。
そうかいな。神社にいるネズミを退治するのが難しいみたいに、権力者の保護の下で勝手なことをする人がいるってことやな。
これは、権力者の威光を利用して、自分勝手な行動を取る人を批判する言葉やわ。
【出典】
「文選」
【語源由来】
社にすむ鼠を退治しようとしても、社までそこなう心配があるために手が付けられず、鼠はますます横行するという意から。
【類義語】
・鼠に投げんと欲して器を忌む
・社鼠の患い
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「鼠は社に憑りて貴し」の解説
カンタン!解説
「鼠は社に憑りて貴し」というのはね、神社に住むネズミが、神社を守るために退治できないように、一部の人々が強い人や権力のある人の保護を受けて、好き勝手に振る舞うことを言っているんだよ。
たとえば、学校で先生のお気に入りの生徒が、先生が見ているときだけ良い子を演じて、他の時にはいたずらをしても怒られないことがあるでしょ。それが「鼠は社に憑りて貴し」っていうことなんだ。
このことわざは、権力や地位のある人の保護を受けることで、本来なら許されない行動をする人がいるって教えてくれるんだよ。だから、誰かが特別な保護を受けていても、公平で正しい行動をすることが大切なんだね。
「鼠は社に憑りて貴し」の使い方
部長に取り入ろうとしている彼を排除したいんだけど、排除することで部員がバラバラになりそうで嫌なんだ。
鼠は社に憑りて貴しっていうけど、排除するのは勇気がいるわよね。
自分から辞めてくれないかな。
そう仕向けられるよう画策しましょうか。
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「鼠は社に憑りて貴し」の例文
- 我が社にとって良くない存在と分かっているのに、鼠は社に憑りて貴しのごとく彼を排除できない。
- 害になる存在と分かっているなら、害虫駆除のように対処すべきことは分かっているが、鼠は社に憑りて貴しというように難しい。
- 横暴なあいつを追い出したいのに、鼠は社に憑りて貴しのように実行に移せずにいることに胸を痛める。
- 社長が最近重用している彼は、絶対に社の未来にとって良くない存在だが、鼠は社に憑りて貴しというようにそう簡単には排除できない。
- 鼠は社に憑りて貴しというが、会社の存続の危機につながりそうで手を下せない。