「ことわざ・慣用句」のLINEスタンプ発売中♪

出典:文選(もんぜん)の故事ことわざ一覧

文選集注

文選集注

『文選』(もんぜん)は、中国南北朝時代の南朝梁の昭明太子蕭統によって編纂された詩文集です。春秋戦国時代から南朝梁に至るまでの文学者131名からの賦・詩・文章を約800編、37のジャンルに分類して収録しています。

初めは30巻でしたが、後に唐の李善が注を付けて60巻に増えました。中国古典文学の研究者にとっては必読の一冊として知られ、昭明太子自身の序文も文学史論として高く評価されています。

昭明太子は、南朝梁の武帝蕭衍の長男として学問や文学の環境で育ちました。彼の父、武帝は学問・文才に優れ、太子もこの背景のもとで学び、文化の保護や育成に深い関心を持っていました。

太子の居所である東宮には3万巻もの書が収められており、多くの学者・文人が集まり学問や著作に取り組んでいました。

この文化的な背景が『文選』の編纂に大きな影響を与えています。実際の編纂作業には、昭明太子をはじめ、彼の周囲にいた多くの文人たちが関与していたと伝えられています。

日本においても、『文選』は天平時代以前に伝来し、平安時代に「白氏文集」とともに広く愛読されていました。