「能書筆を択ばず」の意味(類義語・対義語)
【ことわざ】
能書筆を択ばず
「択ばず」は「選ばず」と同じ。
【読み方】
のうしょふでをえらばず
【意味】
字の上手な人は、筆のよしあしに関係なくすぐれた字を書くという事。
へぇ、そういうことかいな。つまり、「ホンマに上手な人は、使うものがなんであれその技術を発揮できる」ってことやな。弘法大師も、どんな筆でも素晴らしい字を書いたって話やから、「道具のせいにせず、自分の腕前で勝負する」ってことやね。
これは、「本当の実力ってのは、使うものに左右されへん」って、技術や才能の大事さを教えてくれてるんやな。何を使うかよりも、どう使うかが大切ってことやね。
【類義語】
・弘法は筆を択ばず
・良工は材を択ばず
【対義語】
・下手の道具調べ
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「能書筆を択ばず」の解説
カンタン!解説
「能書筆を択ばず」という言葉は、「上手な人は道具を選ばない」という意味を持っているんだ。これは、文字を上手に書ける人は、筆の質が良いか悪いかに左右されないということを示しているよ。同じ意味で「弘法筆を択ばず」とも言われていて、これは空海(弘法大師)がどんな筆を使っても素晴らしい文字を書けたという故事に由来しているんだ。
このことわざは、本当の技術や才能がある人は、使う道具に依存しないという考えを表しているよ。つまり、どんな状況でもその人の能力は発揮されるというわけだね。道具の良し悪しに頼るのではなく、自分自身のスキルや努力が最も重要だという教えを含んでいるんだ。
日常生活や様々な分野にも当てはめることができる考え方で、例えばスポーツや料理、仕事など、どんなに高価で高性能な道具を使っても、その道の真の技術や知識、経験がなければ、本来の力を発揮することはできないってことを教えてくれているんだよ。
「能書筆を択ばず」の使い方
あー、あの五万円の包丁が欲しいなあ。きっとおいしい料理ができるんだろうなあ。
能書筆を択ばずだよ。包丁を変えたからって、料理が上手になるわけではないんだよ。
そうね。しかもあんなに切れ味のいい包丁で料理をしたら、指を切ってしまいそうね。
そうだよ。ともこちゃんの料理は今でもおいしいけれども、いつかきっとあの包丁を使いこなす日が来るよ。
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「能書筆を択ばず」の例文
- 能書筆を択ばず、彼は、お父さんの知り合いのシューフィッターに作ってもらったスニーカーで運動会に出るそうだが、靴で順位は変わらないよ。
- 能書筆を択ばず、良い絵の具を使ったからと言って、コンクールで入賞するような絵を描けるわけではないのです。
- 能書筆を択ばず、高級食材を使ったからと言って、人の心をつかむような料理を作ることができるわけではない。
- 能書筆を択ばず、こんな高いスーツを買ったからといって、仕事を優秀にこなすことができるわけではない。
- 能書筆を択ばず、ともこちゃんが百円ショップの筆で書いた字は、私が一万円の筆で書いた字よりも美しい。
つまり、本当のうまさや能力は、使う道具に依存しないという考え方を表しているんだよ。