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「能ある鷹は爪を隠す」の意味(出典・語源由来・類義語・対義語)
【ことわざ】
能ある鷹は爪を隠す
「能力」という意味なので、脳という漢字は使いません。
【読み方】
のうあるたかはつめをかくす
【意味】
実力や才能のある者は、むやみにそれを表に出さず、いざという時にだけその力を発揮するという意味。
それと同じで、本当にすごい人は、能力を見せびらかさずとも、それが伝わるってことやな。これは、謙虚さと、本当の力の大切さを教えてくれてるんやで。
【出典】
古いことわざ集「北条氏直時分諺留」より。
【語源由来】
獲物をとらえるのが上手な鷹は、いつもはするどい爪を隠しておき、獲物が近づいたときに爪を出してしとめることから。
【類義語】
・上手の鷹は爪隠す
・猟する鷹は爪隠す
・鳴かない猫は鼠捕る
・鼠捕る猫は爪隠す
・能ある猫は爪隠す
・深い川は静かに流れる
・食い付く犬は吠え付かぬ
・大賢は愚なるが如し
・大賢は愚に近し
・大巧は巧術なし
・大巧は拙なるが若し
・大才は愚の如し
・大智は愚の如し
・大知は知ならず
【対義語】
・空き樽は音が高い
・能無しの口叩き
・鳴く猫は鼠を捕らぬ
・能無し犬の高吠え
・能無し犬は昼吠える
・吠える犬は噛みつかぬ
・痩せ犬は吠える
・光るほど鳴らぬ
・浅瀬に仇波
「能ある鷹は爪を隠す」の解説
「能ある鷹は爪を隠す」っていうことわざの元になっているのは、鷹の生態なんだよ。
鷹って、めちゃくちゃ鋭い爪を持っているんだけど、普段はその爪を見せずに隠しているんだ。でも獲物、例えばネズミとかに近づいた時、バッと爪を出して一瞬で捕まえちゃうんだよ。
これって、鷹が自分の能力、つまり強い爪を隠して、獲物を油断させて確実に捕まえるという頭のいい戦略なんだよね。
この賢い鷹の行動を見て、人も真の実力を持っている人ほど、それをあまり見せびらかさないものだと言う意味になったんだ。
つまり、「能ある鷹は爪を隠す」っていうことわざは、「本当にすごい能力を持っている人は、それを見せびらかさず、必要なときにしか使わないものだ」という教えを伝えているんだよ。すごい力を持っているけど、それをみんなに見せびらかさないで、じっくりと自分のタイミングを待つ。そんな姿勢を大切にしようってことなんだね。
「能ある鷹は爪を隠す」の使い方
「能ある鷹は爪を隠す」の例文
- 幼馴染にいつも義理チョコをあげているのだけど、今年のホワイトデーは何を思ったのか手作りのケーキをお返しにくれたので食べたら美味しくて驚いた。能ある鷹は爪を隠すと言うけど、隠し過ぎぎてて今までまったく気が付かなかった。
- 健太くんは、悪口を言われても怒らないし、少しぐらいたたかれてもやり返したりしないけれど、実は空手の有段者なんだよ。能ある鷹は爪を隠すだね。
- 「恋愛マスターが貴女だけにこっそり教える!能ある鷹は爪を隠す・出世する男の共通点」という本を買った。これで私も玉の輿に乗れるだろうか。
- 近所のおとなしい鈴木くんは、野球強豪校のエースで4番らしい。能ある鷹は爪を隠すとは彼のことだ。
- 今までパッとしない地味だった同期の山下が、突然羽振りが良くなった。理由を聞くと、イーサリアムという仮想通貨に投資をして、爆益を出したらしい。能ある鷹は爪を隠すと言うが、奴にそんな才能があるなんて驚いた。
【注意!】間違った例文
❌「ぼくは、テストの点数がいつも三十点だったのに、今回は勉強を頑張り、ついに百点を取った。能ある鷹は爪を隠すだったね。」
「能ある鷹は爪を隠す」を英語で言うと?
「能ある鷹は爪を隠す」の英語表現をご紹介します。
※英語の声:音読さん
A wise wolf hides its fangs.
- 直訳:賢いオオカミは牙を隠す。
- 意味:能力のある者は、それを表に出さない。
Cats hide their claws.
- 直訳:猫は爪を隠す。
- 意味:賢い者は、それを隠して近付く。
Who knows most, speaks least.
- 直訳:物事を1番知っている人は、最も沈黙を重んじる。
- 意味:能力のある人ほどその能力をひけらかさない。
Still water runs deep.
- 直訳:静かに流れる川は深い。
- 意味:静かな人ほど思慮深い。
つまり、本当に能力のある人は、自己アピールをする必要がないということを示しているんだよ。