「塞翁が馬」の意味(出典・故事・類義語・英語訳)
【ことわざ】
塞翁が馬
【読み方】
さいおうがうま
【意味】
人生は吉凶・禍福が予測できないことのたとえ。塞翁失馬。
【出典】
「淮南子・人間訓」より。
【故事】
中国北辺の塞の近くに住む塞翁という老人の馬が逃げたが、やがて駿馬を連れて帰ってきた。塞翁の息子がこの馬から落ちて足を折ってしまったが、そのために兵役を免れて命を長らえたという故事による。
【類義語】
・禍福は糾える縄の如し
・沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり
・楽は苦の種苦は楽の種
・人間万事塞翁が馬。
【英語訳】
Inscrutable are the ways of Heaven.
Joy and sorrow are today and tomorrow.
A joyful evening may follow a sorrowful morning.
「塞翁が馬」の解説
「塞翁が馬」の由来の話は、遠い昔のおじいさんと馬についてだよ。そのおじいさんは、国の境界に近い所に住んでいたんだ。
ある日、おじいさんの馬が逃げてしまった。これはつまり、おじいさんにとって大変なことだったんだよね。でも、驚いたことに、その馬は帰ってきたんだ。それだけではなく、新しい、とても立派な馬も一緒に連れてきたんだよ。
この時点で、人々はおじいさんがとてもラッキーだと思ったよ。でも、その後、おじいさんの息子が新しくやってきた立派な馬に乗っていて、落ちて足を折ってしまったんだ。これはまたおじいさんにとって不運だったね。
でも、その後、戦争が始まって、若い人たちはみんな兵隊として戦いに行かなければならなくなった。おじいさんの息子も行かなければならなかったけど、足を折っていたから行くことができなかったんだ。結果、おじいさんの息子は戦争で命を失うことなく助かった。
だから、「塞翁が馬」は、悪いことが起こったかと思えば、その後で良いことが起こるかもしれないし、良いことが起こったかと思えば、その後で悪いことが起こるかもしれない、という意味なんだよ。だから、人生で何が起こるかは本当に予測できないんだね。
「塞翁が馬」の使い方
「塞翁が馬」の例文
- 今日失敗したからと言って気にすることはない、人間万事塞翁が馬だ。
- 受験に失敗したからと言って、落ち込むことはない、有名大学に行っても就職できない人もいるのだから、人間万事塞翁が馬だよ。
- 逃げた犬を探して一日中走り回っていたので疲れたが、その犬が、一億円が入った鞄をくわえて戻ってきたので塞翁が馬だと思った。
- ああ、なるほど人生悪いことばかりが続くわけではないらしい、塞翁が馬だ。
- 不幸な時に、塞翁が馬だからいずれ幸せが来るといわれたが、詭弁だと思った。