「清濁併せ呑む」の意味(語源由来・英語訳)
【ことわざ】
清濁併せ呑む
【読み方】
せいだくあわせのむ
【意味】
度量が大きいことをいう。
どんな事態も分け隔てなく受け止めるって、本当に心が大きいってことやな。
【語源・由来】
「清濁」とは、善と悪・善人と悪人・賢者と愚者などのたとえとしていう。大海が清流も濁流も隔てなく受け入れることから、心の広い人のことをいう。
【英語訳】
to tolerate the good and evil elements
entertain all men in one’s heart
Take the rough with the smooth.
You must take the fat with the lean.
「清濁併せ呑む」の解説
「清濁併せ呑む」という表現は、心が広くて度量が大きい人が、善いことも悪いことも区別せずに受け入れる様子を表しているんだ。ここでの「清」とは清らかな、純粋なものを、「濁」とは汚れた、不純なものを指しているんだよ。
このことわざは、どんな状況や人々も偏見なく受け入れることができる人の包容力を称えているんだ。たとえば、他人の欠点や失敗を寛容に受け止めたり、さまざまな背景を持つ人々と平等に接することができる人が、この表現に当てはまるんだよ。
「清濁併せ呑む」は、人間関係や社会生活において、人々が持つ多様な特性や行動を理解し、受け入れる度量の大きさを示しているんだ。それは、世の中にはさまざまな人や事象が存在し、それらすべてを包括的に受け入れることが大切だという教えを含んでいるんだね。
このことわざは、心の広さや人間としての成熟度を表すとともに、偏見を持たずに多様性を受け入れることの重要性を教えてくれているんだよ。それは、より公平で寛容な社会を築くための重要な考え方だね。
「清濁併せ呑む」の使い方
「清濁併せ呑む」の例文
- 清濁併せ呑むくらいでなくては政治家になれない。
- 彼の清濁併せ呑む度量が、部下たちから慕われている理由だ。
- 彼はおおらかで陽性であり、いい加減というわけではないが、清濁併せ呑む大きさがある。
- 清濁併せ呑み、他人の意見を受け入れ、独りよがりをやめることで大きく成長することができる。
- 清濁併せ呑む大海のように、彼の心は広く、どんな意見も真摯に受けとめる。
「清濁併せ呑む」の文学作品などの用例
キリスト教国でもない日本人がクリスマスを祝うのはケシカランなぞとヤボなことはいわない方がよい。すべて興隆する民族は清濁合せのむものであり、また清濁合せのみつつある時に興隆しているものである。(坂口安吾の明日は天気になれより)
まとめ
清濁併せ呑む人は、自分の主張を振りかざし、自分は正義だと叫んでいる人よりよっぽど、正義の人だと思う。いろんな家庭があり、いろんな育ち方をした人が集まると、派閥が生まれがちだが、清濁併せ呑む人がたくさん存在すれば、派閥なんて生まれない、いじめもなくなる平和な世の中になるんじゃないかと思ったりする。
これは度量が大きいこと、すなわち広い心を持っていることのたとえなんだ。