【ことわざ】
疾風に勁草を知る
【読み方】
しっぷうにけいそうをしる
【意味】
困難や試練に直面したときに、はじめてその人の意思の強さや節操の堅固さ、人間としての値打ちがわかることのたとえ。
「疾風」は、はやく激しく吹く風、「勁草」は強い草のこと、はげしい風が吹いて初めて強い草が見分けられることから。
【語源・由来】
出典は「後漢書(ごかんじょ)」です。
後漢の光武帝(こうぶてい)が初めて挙兵(きょへい)したとき、旗色が悪くなってくると、従っていた者たちは逃亡してしまい、最後まで残ったのは王覇(おうは)だけになってしまいます。「子独り留まりて努力す(こひとりとどまりてどりょくす)、疾風に勁草を知る」とは、そのときに帝(みかど)が王覇に対していったことばです。
【類義語】
-
【対義語】
-
【英語訳】
In a calm sea every man is a pilot.(静かな海では誰でも舵手だ)
「疾風に勁草を知る」の使い方

先生から怒られると聞いたらみんないなくなちゃった。

私がいるじゃない。いっしょに怒られましょう。

ともちゃんだけだな。いっしょに怒られよう。

疾風に勁草を知るって知ってる? 健太君。いいとこあるわね。
「疾風に勁草を知る」の例文
- 忙しくなるとだんだんと人がいなくなって、最後まで手伝ってくれたのは僅(わず)か数名、疾風に勁草を知るというが彼らこそ勁草だな。
- 我が社が大変な時に残ってくれたのは、君たちだけだった、疾風に勁草を知るという、心から感謝したい。
- 普段はおとなしい人の方が意外と強い。疾風に勁草を知るといって、厳しい状況に追い詰められて初めて気がつくのです。
- 疾風に勁草を知るとは人の本性を垣間(かいま)見ることですね。
まとめ
楽しく遊ぶだけの仲間は本当の親友にはなれません。苦しい時に一緒にいてくれる人、お互い厳しい環境の時に助け合える人、例え間違っていても味方してくれる人、それが本当の親友だと思います。