「炙を欲する色」の意味(出典・故事)
【ことわざ】
炙を欲する色
【読み方】
しゃをほっするいろ
【意味】
物欲しげなさまのこと。
何かをほしいと思ってるのが顔に出てる状態やな。誰かが新しいスマホを見てうっとりしてるのとか、そういうのを指す言葉やね。
【出典】
「世説新語」
【故事】
中国晋の顧栄が宴会に出席した時、あぶり肉を運んできた給仕人がほしそうな顔をしたので、顧栄は「一日中肉を扱いながらその味を知らないのは気の毒だ」と自分の分を与えた。後日騒乱が起き顧栄が危機に遭遇した時、常に身近にいて助けてくれるものがいた。それは以前あぶり肉を分け与えてやった給仕人であった。
「炙を欲する色」の解説
「炙を欲する色」というのは、ね、焼いた肉、つまり焼き肉をすごく食べたそうな顔をしていることを表す言葉なんだ。
この言葉は、昔の中国の話に出てくるんだけど、顧栄(こえい)という人が宴会で美味しそうに焼き肉を食べていたときのこと。その時に、給仕している人がとても肉を食べたそうな顔をしているのを見て、「ずっと給仕していて、一度も肉を食べたことがないのは可哀想だね」と思って、自分の分の肉をその給仕の人にあげたんだって。
だから、「炙を欲する色」という言葉は、誰かが何かをとても欲しがっているようす、特に食べ物をすごく食べたいと思っている顔つきをすることをいうんだよ。それを見た人が、その欲しがっているものをあげるという優しさを示す話にも使われているんだね。
「炙を欲する色」の使い方
「炙を欲する色」の例文
- 御馳走を見た健太くんは、炙を欲する色を示し今にもよだれをたらしそうだった。
- 私の炙を欲する色に気付き、彼は自分の分を分けてくれた。
- 炙を欲する色が隠し切れなかったようで、親切にも彼は分け与えてくれた。
- 彼の顔一面に炙を欲する色があらわれていたので、さすがに見て見ぬふりはできなかった。
- 炙を欲する色を示す彼のために、半分こしてあげた。
つまり、何かをとても欲しがっている様子や、物をほしがる表情をしていることを言うたとえ話なんだ。