目次
「民は之に由らしむべし、之を知らしむべからず」の意味(語源由来・出典・英語訳)
【ことわざ】
民は之に由らしむべし、之を知らしむべからず
【読み方】
たみはこれによらしむべし、これをしらしむべからず
【意味】
人民を従わせることはできても、すべての人に政治の道理を理解させることはむずかしいというたとえ。
ただ、今の時代では、人々がより情報を求め、自分で考えることが重視されてるから、このような考え方はだんだんと古くなってきてる感じがするわ。指導者としては、人々を導くだけでなく、理由もしっかり説明して納得させることが求められる時代やね。
【語源由来】
「之(これ)」とは、為政者の政策のこと。また、政治の道理のこと。
「由(よ)る」とは、従うということ。
【出典】
「論語」
【英語訳】
Confucius said, “You can make people follow you. But it is difficult to make people understand the reason.”
「民は之に由らしむべし、之を知らしむべからず」の解説
「民は之に由らしむべし、之を知らしむべからず」というのは、「論語」の「泰伯」に出てくる孔子の言葉で、人民は導いて従わせることはできるけれど、その理由や原理を理解させることは難しいという意味だよ。さらに、この言葉は人民を指導する際には、命令によって従わせればよく、詳しい原理や方針を説明する必要はないという見方を示しているとも解釈されることがあるんだ。
この言葉は、統治や指導において、人々は指示や命令には従うことができるが、複雑な理論や原理を深く理解することは一般的には難しいと考える古代中国の政治哲学を反映しているんだ。それは、統治者が人民を導く際には、簡潔で明確な指示が有効であるとする考え方なんだ。
このことわざは、指導者が人々に対して持つべき態度や、人々の理解度や従順さに関する観察を表していて、統治や管理の効率性に関する古典的な教訓として知られているんだね。それは、人々が簡単で明瞭な指示には従いやすいが、より高度な理解を求めることは難しいという実際の統治の挑戦を示しているんだ。
「民は之に由らしむべし、之を知らしむべからず」の使い方
「民は之に由らしむべし、之を知らしむべからず」の例文
- 彼は、民は之に由らしむべし、之を知らしむべからずだということはわかっているけれど、それでも政治のことを理解してもらうためには、どうするべきか考えていると話していた。
- 民は之に由らしむべし、之を知らしむべからずだからといって、知らないままでいいことではないように思う。
- 今までは、民は之に由らしむべし、之を知らしむべからずだと思っていたけれど、これからは理解できるように努めようと思っています。
まとめ
政治とはとてもむずかしいことですね。
民は之に由らしむべし之を知らしむべからずかもしれませんが、理解しようとすることも必要なのではないでしょうか。
また、人民は単に命令に従わせるだけで十分で、彼らに深い原理や方針を説明する必要はないという意味で使われることもあるんだ。