「捕らぬ狸の皮算用」の意味(語源由来・類義語)
【ことわざ】
捕らぬ狸の皮算用
【読み方】
とらぬたぬきのかわざんよう
【意味】
実際にまだ自分の物になっていない、手に入るかどうかもわからない不確かなものや利益に期待をかけて、計画を練る事。
でも、まだ狸を捕まえてないんやから、そんなことしててもしゃーないわな。これは、先走らずに確実なものを手に入れることの大切さを教えてくれることわざやで。
【語源由来】
まだ狸も捕らえていないうちから、その狸の皮を売った際のお金の計算をし儲けることを考える事から。
【類義語】
・穴の狢を値段する
・生まれぬ前の襁褓定め
・海も見えぬに船用意
・沖な物あて
・沖のはまち
・卵を見て時夜を求む
・長範があて飲み
・飛ぶ鳥の献立
・儲けぬ前の胸算用
「捕らぬ狸の皮算用」の解説
「捕らぬ狸の皮算用」ということわざは、まだ手に入れていないものを既に手に入れたかのように計算する行為を表しているんだよ。
「算用」は計算や勘定をすること、つまり何かを数えることを意味しているんだ。このことわざでは、まだ捕まえてもいない狸の皮が何枚手に入るか、それがいくらで売れるか、つまり利益はどれくらいになるかを先に計算してしまうことを表現しているんだ。
でも実は、このことわざにはもう一つ意味があるんだよ。それは、「まだ確定していないことを前提にして計画を立てるのは愚かだ」っていう教訓。なぜ狸が選ばれたかというと、狸は人を化かすと言われる動物だからなんだ。つまり、確定していないものを当てにするのは、自分自身をだます行為になるということを教えているんだね。だから、まだ手に入れていないものを確定したものとして扱うことの愚かさを強調しているんだよ。
「捕らぬ狸の皮算用」の使い方
「捕らぬ狸の皮算用」の例文
- どんなに次のボーナスを期待したって、捕らぬ狸の皮算用、いくら入るかも分からないよ。
- 父は、まだ入ってくるかわからない収入をあてにして、それをもとにあれこれ計画をたてている。まさに捕らぬ狸の皮算用だ。
- 次の懸賞は必ず当たるからと、捕らぬ狸の皮算用をして浪費を続けていては、いつまでも貯金は増えない。
- 宝くじを買ってから、仕事もしないで3億円当たったら何に使うかを考えていた。捕らぬ狸の皮算用だ。
- 出発前、彼は捕らぬ狸の皮算用ばかりだった。そろそろ困り果てた彼は、きっと電話してくるに違いない。
「捕らぬ狸の皮算用」を英語で言うと?
「捕らぬ狸の皮算用」の英語表現をご紹介します。
※英語の声:音読さん
Don’t count your chickens before they hatch.
- 直訳:鶏を孵化する前に数えてはならない。
Never spend your money before you have it.
- 直訳:お金が手に入らないうちにお金を使ってはならない。
First catch your hare.
- 直訳:はじめに野うさぎを捕まえよ。
Catch your bear before you sell its skin.
- 直訳:皮を売る前にクマを捕まえよ。
まだ捕まえていない狸の皮を既に手に入れたかのように考え、それを売ったと仮定して利益を計算するような行為を指しているんだ。