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「売り家と唐様で書く三代目」の意味(語源由来)
【ことわざ】
売り家と唐様で書く三代目
【読み方】
うりいえとからようでかくさんだいめ
【意味】
三代目になると財産を使い果たし、屋敷を売る羽目になるということ。
それも遊びにふけって家を売らなあかんくらいになったときには、まだおしゃれに看板書いてんねんて。これは、遊びにばかり夢中にならずに、しっかり仕事をせなあかんってことを教えてくれてるんやな。
三代目が家業をおろそかにして家を売る羽目になり、道楽で覚えた唐様の書体で「売り家」と書くと皮肉った語。
「売り家と唐様で書く三代目」の解説
「売り家と唐様で書く三代目」っていうことわざは、初代がとても一生懸命に財産を築き上げても、3代目になると、その大事な財産を浪費してしまい、結局家を売らざるを得なくなる。でも、その売り札を書く筆跡は、流行りのおしゃれな書き方で書いてしまうような人を皮肉ったものなんだよ。
たとえば、おじいちゃんがすごく頑張ってお店を大きくしたけど、孫の世代になったら、それを遊びや趣味に使ってしまって、結局お店を手放さないといけなくなった。でもそのお店の「売ります」の札を、おしゃれな字で書くっていうのがこのことわざの意味だよ。
このことわざは、大切なものを守ることの大切さや、遊びや見栄を張ることにだけ夢中になって、大切なものを失わないようにすることの大切さを教えてくれるんだよね。遊びや見栄ばかり追いかけて、大切なものを失わないようにしなきゃいけないんだよ。
「売り家と唐様で書く三代目」の使い方
「売り家と唐様で書く三代目」の例文
- 若旦那が事業に失敗したとかで広大な敷地が売りに出されている。売り家と唐様で書く三代目とはこのことだな。
- 道楽で金を散財し借金までしていたらしい。売り家と唐様で書く三代目ってやつだな。
- 売り家と唐様で書く三代目というから、幼いころから厳しく育てる。
- 二代目は初代の苦労を見ているが、三代目は苦労を知らない。だから、売り家と唐様で書く三代目となる。
- 世間では売り家と唐様で書く三代目というが、あの三代目は経営が趣味と言っても過言ではないような人間で、家業をつぶすどころか拡大中だ。
「売り家と唐様で書く三代目」の文学作品などの用例
なれども御三代の当主と来ては、いやはや何と言うか、売家と唐様で書く三代目どころの騒ぎではござりませぬわい。(佐々木 味津三の旗本退屈男より)