【ことわざ】
馬を崋山の陽に帰し、牛を桃林の野に放つ
【読み方】
うまをかざんのみなみにきし、うしをとうりんのやにはなつ
【意味】
・戦争が終わり平和になるたとえ。
・再び戦争をしないたとえ。
【語源・由来】
出典は「書経(しょきょう)または尚書(しょうしょ)」の武成(ぶせい)です。周の武王が殷(いん)の紂王(ちゅうおう)を倒したのち、武力をすてて、学問を重視して国を統治するため、軍用の馬を華山の南に帰し、牛を桃林の野に放って再び用いないとしたことから。
「書経」は、中国最古の歴史書で、主に堯舜(ぎょうしゅん)から夏・殷・周の帝王の言行録を整理したもの。孔子が編纂(へんさん)した重要な五経のひとつにあげられている。
【類義語】
四字熟語では「帰馬放牛(きばほうぎゅう」
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「馬を崋山の陽に帰し、牛を桃林の野に放つ」の使い方

今日の朝のニュースでまたミサイルが発射されたっていってたけど。

健太君もニュース見るんだ。

当然でしょ。でもミサイルいやだよね。

馬を崋山の陽に帰し、牛を桃林の野に放つというし、できれば海にでも捨ててくれないかな。
「馬を崋山の陽に帰し、牛を桃林の野に放つ」の例文
- ロンドンでまたテロが発生したらしい。民間人を武力で無作為(むさいく)にねらうのは理解できない。馬を崋山の陽に帰し、牛を桃林の野に放つことはできないのでしょうか。
- テロの原因をつくったのは、大国が馬を崋山の陽に帰し、牛を桃林の野に放つことをしないからということではないでしょうか。
- 全世界の国々が馬を崋山の陽に帰し、牛を桃林の野に放つことができれば、良い世界になると思いますが、理想どうりには世界は動かないのでしょう。
- 馬を崋山の陽に帰し、牛を桃林の野に放つとして、学問を重視して国を治(おさ)めるのは立派だと思います。
まとめ
人間ひとりひとりを見れば馬を崋山の陽に帰し、牛を桃林の野に放つことに反対する人は誰もいないと思います。でも人間が集団、社会、国を構成すると全く違ったことになります。人間はひとりでは生きていけない、アリストテレスは人間は社会的動物であると定義しています。自分が所属する社会の歴史、環境、文化、宗教の違いから、集団、社会、国同士の融和(ゆうわ)は、そう簡単にはいかないのが今の現実なのかもしれません。