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【嘘から出た実】の意味と使い方や例文(語源由来・類義語・英語訳)

嘘から出た実

「嘘から出た実」の意味とは?(語源由来・類義語・英語訳)

意味

【ことわざ】
嘘から出た実

「うそより出た誠」ともいう。

【読み方】
うそからでたまこと

【意味】
初めは嘘のつもりで言ったことが、結果として本当になってしまうこと。

ことわざ博士
「嘘から出た実」ということわざは、最初は嘘をついていたのに、その後の出来事でその嘘が現実になってしまうという意味だよ。
助手ねこ
つまり、「最初は嘘やったけど、結局それがホンマになっちゃった」ってことやな。

嘘ついてたことが、なんとなく本当になることもあるんやな。

【語源由来】
「江戸いろはかるた」の中の「う」です。

【類義語】
・一犬影に吠ゆれば百犬声に吠ゆ
・虚は実を引く
・根もない嘘から芽が生える
・冗談から駒が出る
・瓢箪から駒

【英語訳】
・Many a true word is spoken in jest.
・There’s a many word spoken in jest.
・An incorrect statement may turn out to be correct in the end.

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「嘘から出た実」の解説

カンタン!解説
解説

「噓から出た実」っていうことわざは、「江戸いろはかるた」っていう古いカードゲームから来てるんだ。

このカードゲームは、江戸時代後期(大体1800年代のことだよ)に東京で流行ったんだ。それからしばらくして、全国に広がったんだよ。このゲームのカードのひとつに、「噓から出た実」って言葉が書かれてたんだ。

このカードには、女性が描かれていて、その女性が自分の小指を切り落とそうとしてる場面が描かれてたんだよ。その女性は、遊女と呼ばれる女性で、昔の日本で芸を披露したり、男性客を楽しませたりする仕事をしてた人たちのことさ。

この絵が意味するのは、「遊女と客の間の冗談や遊びが、本気の恋に発展したから、その証として指を切る」というものなんだ。つまり、はじめはうそや冗談から始まったことが、本当になっちゃったんだよね。

だから、「噓から出た実」は、冗談やうそから本当のことが生まれる、という意味だよ。だから、うそでも冗談でも、話し始めると本当になっちゃうこともあるんだよ、ということを教えてくれる言葉なんだ。

「嘘から出た実」の使い方

健太
僕の友達がね、しつこい男子生徒に付き合えって言い寄られている女子を助けたんだ。「この子は俺と付き合っているんだ!」って嘘をついてさ。
ともこ
それはステキね。マンガのようだわ。
健太
もっとマンガみたいな事が起きたんだよ。その2人、その後本当に付き合うようになっちゃったんだ!
ともこ
噓から出た実ってやつね。
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「嘘から出た実」の例文

例文
  1. ある日、健太くんは友達に冗談で「宝くじに当たった」と言った。驚いたことに、その数日後に本当に宝くじに当たってしまい、嘘から出た実となった。
  2. ともこちゃんは、友達に自分がピアノが得意だと冗談で言った。本当は初心者だったが、その後熱心に練習し、学校の発表会で素晴らしい演奏をひろうした。結果的に、「嘘から出た実」となり、友達は感心していた。
  3. 交際していた女性に浮気がバレて、私は彼女に酷く責められた。あまりに口汚く罵られ、耐えきれなくなった私は「部下と会う約束をしているから」と嘘をついて逃げ出した。ところが帰宅するとその部下から相談を持ち掛けられて会う事になり、嘘から出た実となった。
  4.  最近機嫌の悪い妻に、なんか最近キレイになったねと何度も言い続けていたら、本人も満更ではなかったようで、その日を境に化粧や身だしなみに気を配るようになり、心なしかキレイになった気がした。噓から出た実であろうか。
  5.  5人で囲む食卓は暗い雰囲気に包まれていたが、僕の隣に座っていた女性が「嘘でも良いから明るく振舞いましょう!」と言った。そこでみんなで明るく振舞うようにしたら、噓から出た実というやつか、暗かったみんなの顔が明るくなった。
  6. 私は、友達に冗談で「実は私、将棋が得意なんだ」と言った。その後、本当に将棋に興味を持ち始め、練習を重ねた結果、学校の将棋大会で優勝することができた。「嘘から出た実」となり、友達は驚いていた。

「嘘から出た実」の文学作品などの用例

三好はかえす言葉もなく、平謝りに謝りながら、楓と連れ立って佐助もとめての旅を続けねばならぬ羽目になったとは、まるで嘘から出た真じゃと、身から出た錆をやがて嘆いた。(織田作之助の猿飛佐助より)

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「噓から出た実」を深掘り

深掘り

「噓から出たまこと」ということわざは、嘘が真実として受け入れられることを指しますが、現代の科学的研究によっても、この言葉の背後にある現象が確認されています。

具体的な事例や実験を通して、人間がどのようにウソや情報を受け入れ、それが真実として働きかけるのかを理解することができます。

まず、吊り橋理論によるブリティッシュ・コロンビア大学のダットンとアーロンの実験では、揺れる吊り橋を渡った男性被験者は、安定した橋を渡った男性被験者に比べて、実験者の女性に対して魅力を感じる傾向が高まりました。

これは、吊り橋の揺れによる興奮を、恋愛の興奮と混同したためとされています。この「帰属錯誤」によって、原因と結果を誤認してしまう現象が明らかになりました。

また、ストックホルム症候群は、被害者である人質が犯人との間に心理的な絆を築くことで、事実とは異なる情感が生まれる例です。この事件では、人質の一部が犯人に同情的になり、さらには恋愛感情を抱くという驚きの事態が発生しました。

さらに、ノースカロライナ大学のヴァリンズが行った「偽の心音実験」では、ウソの心音を聞かされた被験者が、自分の心が高鳴っていると感じ、ヌード写真をより魅力的に感じたことが確認されました。

この実験は、人が受け取った情報や環境が、真実とは異なる感情や評価を引き起こす可能性を示唆しています。

これらの実験や事例を通じて、「噓から出たまこと」という現象が、私たちの認知や感情において、どのように作用しているのかが明らかになります。

人間の認知や感情は複雑であり、外部の情報や環境がその認識や判断に大きく影響することが示されています。

このため、情報を受け入れる際には常に疑問を持ち、自分の感じたことや考えたことが真実であるかどうかを慎重に評価する必要があります。

参考文献
このことわざ、科学的に立証されているんです | 堀田 秀吾


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