「来年の事を言えば鬼が笑う」の意味(語源由来・類義語・英語訳)
【ことわざ】
来年の事を言えば鬼が笑う
【読み方】
らいねんのことをいえばおにがわらう
【意味】
まだ先の話をあれやこれや言って、見通しのたつはずのない未来について予測するのは、意味がないということ。
未来のことを予想しても、そんなもん鬼が笑うだけやってわけやな。未来は、実際に行動して、自分で切り開くもんやってことを教えてくれてるんやな。
【語源由来】
島根県の民話や熊本県の民話の中に、お話の最後に、未来のことを言われたことに喜んで笑うという、鬼のお話がある。
【類義語】
・一寸先は闇
・三日先知れば長者
・明日には明日の風がふく
【英語訳】
Talk about net year and the devil will laugh.
「来年の事を言えば鬼が笑う」の解説
「来年の事を言えば鬼が笑う」っていうことわざはね、未来のことを予測することは難しいっていうことを表しているんだよ。
このことわざの「笑う」は、普通の笑うという意味じゃなくて、「あざ笑う」や「せせら笑う」っていう、人を馬鹿にするような笑い方を指すんだ。
昔の人たちは、鬼は人間の寿命を知っていると思っていたんだ。だから、人間が来年のことを盛んに話しているのを聞いた鬼は、実はその人が今年中に亡くなることを知っていて、その人が一生懸命来年の計画を立てていることに対して、笑ってしまったんだよ。
それを表現したのが、「来年の事を言えば鬼が笑う」ということわざなんだ。つまり、「来年のことを語るのは無駄だよ、だって予測なんてできないんだから」という教訓を伝えているんだよね。このことわざは、『上方いろはかるた』という遊びの中でも使われているんだよ。
「来年の事を言えば鬼が笑う」の使い方
「来年の事を言えば鬼が笑う」の例文
- 来年の事を言えば鬼が笑うというけれど、せっかく景色のきれいなところへの旅が決まったのに、雨が降るのが心配で仕方がないのです。
- 彼は、来年の事を言えば鬼が笑うというけど、わたしは将来きっと世界をまたに掛ける仕事をするわ。
- 来年の事を言えば鬼が笑うとみんなはいうが、わたしは彼は必ず出世すると思うんだ。
まとめ
民話の中での鬼は、大事な角が折れてしまったり、歯がかけておいしいだんご汁が食べられなくなってしまったときに、
閻魔さまや和尚さんに「来年にはきっと新しいものがはえてくるのだから。」と慰められて、そこでにっこり笑うというお話です。
実際にわたしたちが来年の事を言えば鬼が笑うというときには、先のことなど分からないのに。と、少しからかうような笑いとして使われています。