「人間到る処青山あり」の意味(語源由来・英語訳)
【ことわざ】
人間到る処青山あり
【読み方】
じんかんいたるところせいざんあり
【意味】
骨を埋めるにふさわしい山は、どこにでもある。
必ずしも故郷で死ななくともよいということ。
最終的には、どこかに自分の居場所があるってことやね。大きな目標のためには、思い切って行動することが大事なんやな。
【語源・由来】
蘇軾(中国北宋代の政治家、詩人、書家)の詩に、「この草木が茂っている青い山に、骨を埋めたらよい。今までは夜雨のたびごとに心を痛めたものだが。」とある。
青山は、青々と樹木の生い茂っている山で、墓地にふさわしい土地のこと。
【英語訳】
・You can make your living anywhere in this world.
「人間到る処青山あり」の解説
「人間到る処青山あり」という言葉は、幕末の尊王攘夷派の僧である月性が故郷を去る際に書いた「将東遊題壁詩」の一節から来ているんだよ。この漢詩は、故郷を離れて新たな場所で大きな夢や目標を追い求める青年に送る言葉として、よく用いられるようになったんだね。
この言葉の中の「人間」は、文字通りには「人の住む場所」、つまり世の中を意味していて、「青山」は骨を埋める場所、つまり墓地を指しているんだ。
「人間到る処青山あり」という表現の意味は、「世の中はどこにでも墓地がある」ということで、これは「どこで死んでも埋葬する場所はある」という意味だよ。これをもっと広い意味で解釈すると、「故郷だけが最終的な安息の地ではないから、大きな夢や野望を実現するためにはどこへでも行き、心置きなく活動すべきだ」というメッセージが込められているんだ。
この言葉は、故郷を離れて遠くへ行くことの不安や心配を和らげ、大きな目標や夢に向かって努力する勇気を与えるために使われることが多いんだよ。自分の地元だけにこだわらず、広い世界で活躍することの重要性を示している言葉なんだね。
「人間到る処青山あり」の使い方
でもおじさんは、人間到る処青山ありって言って、いつも大らかに笑うんだよ。
「人間到る処青山あり」の例文
- 父はいまだに、自分の故郷にばかりこだわっているみたいだけれど、母は「お友達もいるし暮らしやすいし、人間到る処青山あり」なんていって、今住んでる場所でそのまま過ごしたいと考えているの。
- もちろん生まれ育った街が懐かしいという気持ちもありますが、今のわたしにとっては、ここでやらなければならないことの方が余程大切なんです。人間到る処青山ありですよ。
- 君の才能は世界中のひとたちの助けになるものだ。人間到る処青山ありということばを信じて、君の力を必要としているところへどんどん行って、頑張ってくれたまえ。