「猫も杓子も」の意味(語源由来・英語訳)
【ことわざ】
猫も杓子も
【読み方】
ねこもしゃくしも
【意味】
なにもかも。だれもかれも。
みんなが同じことをするときは、その流行に乗ってるか、あるいはそこが人気の場所ってことやな。これは、ただの流行りに流されず、自分で考えることの大切さも教えてくれてるんかもしれんね。
【語源・由来】
一休禅師の「生まれては死ぬるなりけりおしなべて釈迦も達磨も猫も杓子も」に出てくることから鎌倉時代の末頃にはすでに使われていた。「禰宜(ねぎ)も釈氏(しゃくし)も」(=「神も仏も」)「寝子(ねこ)も赤子(せきし)も」(=「寝ている子供も赤子も」)「女子(めこ)も赤子(せきし)も」といった言葉が変化したという説。落語「横町の隠居」から、横丁のご隠居さんが「女子(めこ)も弱子(じゃくし)も」の発音を「ねこもしゃくしも」と聞き違えて、漢字に置き換える時、身近な、ねこ=猫に、しゃくしは杓子に置き換えて教えそれが広まったという説。杓子は家庭の主婦をさし、猫まで動員した家族総出の意味だとする説もあり、ある地域では主婦の座、主婦の権限の象徴として杓子が使われたり、ある地方では実権を嫁に渡すことを杓子渡しという。ここから、いかなる時も家を空けてはならない主婦が猫と一緒に飛び出すのは、まさに誰も彼もという意味になったという説。このように、語源としていろんな説がある。
【英語訳】
all the world and his wife
everyone that can lick a dish
「猫も杓子も」の解説
「猫も杓子も」という言葉はね、とっても簡単に言うと、「みんな」や「全員」という意味があるんだよ。この言葉を使うときは、ある場所やあることに、本当にたくさんの人が参加している様子を表すときに使うんだ。
例えばね、ある有名なイベントやお祭りがあったときに、本当にたくさんの人が来ていて、まるで「猫も杓子(しゃくし)も」というぐらい、どんな人もみんな来ているような感じを表現したいときに使うんだよ。
「杓子」というのは、お味噌汁をすくうときに使うおたまのこと。なぜ「猫」や「杓子」が使われるかというと、ただの面白い表現で、特に深い意味はなく、ただ「本当に色々な人がいる」ということを楽しく表現しているんだね。
だから、「猫も杓子もが参加している」と言ったら、「とても多くの人が参加していて、本当にいろんな人がいる」ということを言っているんだよ。
「猫も杓子も」の使い方
「猫も杓子も」の例文
- このあたりの猫は、猫も杓子も人間を警戒して遊ぼうとしない。
- 買い物に行くときは、猫も杓子も、買い物袋を持参することがあたり前になった。
- 電車に乗ると、猫も杓子もスマートフォンを眺めている。
- 猫も杓子もお金持ちになったら、この世の中はどう変化するかな。
- 昔は、猫も杓子も少年は野球をやっていたが、今はサッカーだ。
これは、特定の流行や現象にみんなが飛びついている状況や、ある場所に人が非常に多く集まっている様子を表現するときに用いられる言葉なんだよ。