「同舟相救う」の意味(出典・類義語・英語訳)
【ことわざ】
同舟相救う
【読み方】
どうしゅうあいすくう
【意味】
平素仲の悪い者でも、危急の場合には、互いに助け合うことをいう。また、境遇や利害を同じくするものが互いに助け合うこと。
困った時はお互い様やし、みんなで協力することが大事やってことを教えてくれる言葉やな。
【出典】
「孫子・九地」
【類義語】
・呉越同舟(ごえつどうしゅう)
【英語訳】
while the thunder lasted, two bad men were friends.(雷が鳴っている間は、二人の悪人どもは友人であった)や Woes unite foes.(災いは敵同士を団結させる)という英語訳があります。
「同舟相救う」の解説
「同舟相救う」ということわざは、「孫子‐九地」に由来する言葉で、本来は仲が悪い人同士でも、緊急事態や共通の目的のためには協力し合うことを意味しているんだ。
この言葉は、具体的には、「呉人と越人は普段は互いに敵対しているが、同じ舟に乗っていて嵐に遭遇した時には、お互いを助け合うように、まるで左手が右手を助けるようにする」という故事から来ているんだよ。
このことわざは、普段は敵対関係にある人々やグループでも、何か共通の困難や危機に直面した時には、その違いを忘れて協力し合うことの大切さを教えてくれるんだ。例えば、会社でライバル関係にある部署があっても、会社全体が困難な状況に陥った時には、その部署同士が協力して問題を解決するような状況を想像してみてね。
「同舟相救う」ということわざは、いくつかの異なる状況や人々の間での互助や協力の重要性を強調しているんだよ
「同舟相救う」の使い方
「同舟相救う」の例文
- 災害で被災しましたが、町内会で仲が悪かった人と同舟相救う関係ができました。
- 高病原性鳥インフルエンザで殺処分が開始され、周辺の養鶏場は同舟相救う体制で支援を始めた。
- 会社が倒産しそうになったとき、普段は対立しているグループが同舟相救う形で倒産の危機から脱したのは幸いでした。
- 何かあった時には同舟相救うことだけは忘れないようにしましょう。
まとめ
このことわざのもととなった文章は、強い軍隊作るためにいかに統制するかが書かれています。お互いに助け合いましょうという平和な意味ではなくて、要約すると、共通する危険が迫れば憎しみあっている人達でも助け合うように、兵士が逃げることができず、どうしても戦わなければならない、絶対絶命のような状況に追い込むことが強い軍隊をつくるコツだというものです。ことわざには現在使われている意味と本来の意味では違うことがあります。長い長い歴史が感じられますね。