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「親しき仲にも礼儀あり」の意味(語源由来・出典・類義語・対義語)
【ことわざ】
親しき仲にも礼儀あり
【読み方】
したしきなかにもれいぎあり
【意味】
とても親しく仲の良い関係であっても、礼儀は守るべきであり大切なことであるというたとえ。なれなれしくなると、それが喧嘩のもとになるので、親しいからとあまえてはいけない。
それが相手への敬意でもあるし、人間関係をスムーズに保つためにも重要なんやで。
【語源由来】
仲の良い間柄であっても、度を過ぎて馴れ馴れしくするのは避けるべきだという教え。
【出典】
「論語」
【類義語】
・心安いは不和の基
・親しき仲に垣をせよ
【対義語】
・礼を過ぎれば無礼になる
「親しき仲にも礼儀あり」の解説
「親しき仲にも礼儀あり」っていう言葉は、昔の中国の偉い人、孔子とその弟子たちの話を集めた「論語」から来ていると言われているんだよ。
「論語」の中には、「和があっても礼儀がなかったら関係を保てない」というようなことが書かれているんだ。それがこのことわざの元になったと考えられているんだよ。
「親しき仲にも礼儀あり」っていうのは、友だちや家族といった、すごく仲がいい人たちといるときでも、礼儀を忘れてはいけないという意味だよ。
例えばね、お友だちと遊んでいても、相手のものを勝手に使ったり、思いやりのないことを言ったりしないようにするんだよ。それが「親しき仲にも礼儀あり」ってことわざが教えてくれる大切なことなんだよね。
「親しき仲にも礼儀あり」の使い方
あと、ともこちゃんのテレビゲーム使うよ。
親しき仲にも礼儀ありよ。
「親しき仲にも礼儀あり」の例文
- 先輩に対してそんな口の利き方はないだろう。親しき仲にも礼儀ありだ。
- いつも遊びに行っているからって、親しき仲にも礼儀ありなのだから、少しは遠慮したほうがいい。
- 健太くんと待ち合わせすると、いつも遅刻してくる。親しき仲にも礼儀ありだよ。
- なんでも言い合える間柄とはいえ、親しき仲にも礼儀ありで最低限の気づかいは必要だろう。
- 親しき仲にも礼儀ありというが、どんなに親しい間がらでも、礼儀を忘れてはいけないよ。
- 先生と仲がいいのはいいけれど、親しき仲にも礼儀ありだから、あまりなれなれしくしてはいけないよ。
- 親しき仲にも礼儀ありに気を付けて、末永く良い友人でいたいものだ。
「親しき仲にも礼儀あり」の文学作品などの用例
姉や妹のそんな乱暴な犠牲を求めてまで兄や弟は何を成功しようとするのでしょう。「親しき仲にも礼儀あり」ということは、兄弟の中に特に必要だと思います。(岡本かの子の仏教人生読本より)
「親しき仲にも礼儀あり」を英語で言うと?
「親しき仲にも礼儀あり」の英語表現をご紹介します。
※英語の声:音読さん
A hedge between keeps friendship green.
- 直訳:垣根が友情を新鮮に保つ。
- 意味:より良い交友関係を築くには、適度なバリアがあった方が良い。
Manners know distance.
- 直訳:礼儀は距離をわきまえている。
Good fences make good neighbors.
- 直訳:良いフェンスは良い隣人を作る。
- 意味:他人と良い関係になるには、互いを尊重して適度なバリアを築いた方が良い。
Love your neighbor, yet do not pull down your hedge.
- 直訳:隣人を愛せよ、しかし生垣は取り壊すな。
- 意味:他人に愛情を持って接することは大切だが、介入し過ぎるのは良くない。
- 用語:pull down:取り壊す / hedge:生垣、垣根、障壁
Good manners even between good friends.
- 直訳:仲良し同士でも礼儀正しく。
- 意味:どれだけ親しい友達でも最低限のマナーは必要である。
Familiarity breeds contempt.
- 直訳:馴れ合いは軽蔑を生む。
- 意味:親しくなって遠慮がなくなっていくと、それが不和の原因になる。
これは、社会的な関係や人間関係が円滑に機能するための重要な原則を表しているんだ。