目次
「棚から牡丹餅」の意味(語源由来・類義語・対義語)
【ことわざ】
棚から牡丹餅
【読み方】
たなからぼたもち
【意味】
思いがけない幸運がめぐってくることのたとえ。または、大変な思いをしないでよいものを手に入れること。
自分から特に何もせんでも、運良く良いものが手に入るってわけやな。これは、「思いがけない幸運」を示す表現やで。
【語源由来】
棚の上から牡丹餅がとつぜん落ちてくる、ということから。
【類義語】
・開いた口へ団子
・開いた口へ牡丹餅
・鰯網で鯨捕る
・鰯網へ鯛がかかる
・鴨が葱を背負ってくる
・天然礫のまぐれ当たり
・寝ていて餅
・勿怪の幸い
・果報は寝て待て
【対義語】
・虎穴に入らずんば虎子を得ず
・棚から牡丹餅は落ちてこない
・棚の牡丹餅も取らねば食えぬ
・蒔かぬ種は生えぬ
・籠で水を汲む
・骨折り損のくたびれ儲け
「棚から牡丹餅」の解説
「棚から牡丹餅」という言葉は、何もしなくても思わぬ幸運が舞い込んでくることを表す日本のことわざだよ。
言葉の由来は、棚の下で寝ていたら、何かの拍子に棚から牡丹餅が落ちてきて、開けていた口の中に入ったという昔話から来ているんだ。
それぞれの要素について考えてみると、棚から落ちた牡丹餅が口の中に入るという出来事は、予想外のことが起こる、つまり「思いがけない状況」を表しているね。
そして、「牡丹餅」はその昔、砂糖が貴重品であった時代には贅沢品で、一般の人々が甘いものを食べる機会はめったになかった。だから、「牡丹餅」は「幸運」を象徴しているんだ。
だから、「棚から牡丹餅」は、「何もしなくても思わぬ幸運が舞い込んでくる」ことを表す言葉なんだよ。まるで、何もしていないのに美味しいお菓子が落ちてきて口の中に入るような、ラッキーな出来事を想像するとわかりやすいね。
「棚から牡丹餅」の使い方
「棚から牡丹餅」の例文
- 棚から牡丹餅を待ち続けるようじゃ、いつまで経っても出世できないぞ。
- サッカーの試合で、相手チームのオウンゴールで入った一点が決勝点となり、ぼくたちのチームが優勝した。棚から牡丹餅だった。
- 朝から、思いがけない幸運がまいこんできた。まさに棚から牡丹餅だ。
- 偶然隣に座った美女に告白されるなんて、棚から牡丹餅だ。
- こんな偶然が重なって僕が表彰されるなんて、棚から牡丹餅だ。
- 今回の試合は相手の都合で不戦勝になり、私は棚から牡丹餅に優勝した。
【注意!】間違った例文
❌「頭の上にカラスのふんが落ちてきた。棚から牡丹餅みたいだ。」
「棚から牡丹餅」を英語で言うと?
「棚から牡丹餅」の英語表現をご紹介します。
※英語の声:音読さん
pennies from heaven
- 直訳:天国からペニー
He expects that larks will fall ready roasted into his mouth.
- 直訳:彼は焼けたヒバリが自分の口に落ちてくるのを期待している。
an unexpected piece of good luck
- 直訳:思いがけない幸運のひとかけら
windfall
- 意味:思いがけない利益、棚ぼた
godsend
- 意味:思いがけない幸せ
「牡丹餅」を使ったその他のことわざ
「牡丹餅」は、大福やまんじゅうよりも日本人の生活や文化に密着した食べ物であったという一説もあります。そのことからか、「牡丹餅」を使ったことわざは多く存在します。
- 牡丹餅で腰打つ
- 牡丹餅の塩の過ぎたのと女の口の過ぎたのは取り返しがつかない
- 牡丹餅は米 辛抱は金
- 牡丹餅は棚から落ちてこず