「労多くして功少なし」の意味(語源由来・出典・類義語・対義語・英語訳)
【ことわざ】
労多くして功少なし
【読み方】
ろうおおくしてこうすくなし
【意味】
苦労したわりには、たいしてむくいられず、がっかりしてしまうということ。
これは、ただ頑張るだけではなく、賢く努力することの大切さを教えてくれる言葉やな。
【語源由来】
苦労ばかり多くて、その成果はなかなか出ないということを意味する。
【出典】
『荘子(荘子の著書とされる道家の文献)・天運』
【類義語】
・骨折り損のくたびれもうけ
・徒労無益
・労して功無し
・楽屋で声をからす
【対義語】
・漁夫の利
・濡れ手で粟
【英語訳】
・All pain and no gain.
・Lots of pain and not much gain.
「労多くして功少なし」の解説
「労多くして功少なし」っていうことわざはね、すごく一生懸命に努力してるけど、結果があまり出ないっていう状況を表すんだよ。
「労」っていうのは、一生懸命に頑張ること、たくさん努力することを言うんだ。「功」っていうのは、その努力の結果、得られた効果や成果のことを指すんだよね。
このことわざの出典は、中国の古い本『荘子・天道篇』にある言葉から来ているんだ。その本に書いてある原文を日本語に訳すと、「今、周のやり方を魯でやろうとするのは、陸上で船を押して進めようとするのと同じだ。労力は多く使うけど、成果はあまり出ない。必ず問題が起こるだろう」となるんだ。
この例えの中の「陸上で船を押す」っていうのは、非常に労力がかかるけど、あまり前に進めない、つまり努力が報われない状況を表しているんだね。だから、「労多くして功少なし」っていうことわざは、一生懸命努力しても結果があまり出ない、または期待するほどの成果が得られないという状況を言うんだよ。
「労多くして功少なし」の使い方
本棚の教科書やノートを全部出して探したっていうのに・・・。
でもそのおかげで、本棚が整頓されてずいぶんすっきりしたじゃない!
「労多くして功少なし」の例文
- いつまでもそんなやり方をしていたら、労多くして功少なしだ。時間と体力の無駄になるだけだよ。
- 君はこの仕事は労多くして功少なしだったと思っているのだろうが、実際には、わたしたちの大きな助けになっていたんだよ。
- あんなに一生懸命頑張ったのに、結果としては労多くして功少なしで、彼はものすごくがっかりしていると思います。
- 労多くして功少なし。だからこんな作業は誰一人としてやりたがらなかったのさ。
まとめ
ヨーロッパには、こんなことわざもあります。
労多くして功少なしとは逆の意味になりますが「私はリンゴの木を育てたかもしれない。でもそれ以上に、リンゴの木が私を育ててくれた。」「畑をよく世話する人は、畑も人を世話する。」などです。
よく働く人には、それだけ、もしくはそれを充分上回る報いがあるということですね。