「暖簾に腕押し」の意味(語源由来・類義語)
【ことわざ】
暖簾に腕押し
【読み方】
のれんにうでおし
【意味】
相手の反応や手応えがない事や、張り合いがないという意味。
でも、これはあきらめずに努力を続けることの大切さも教えてくれてるんやろな。
【語源由来】
①暖簾を力いっぱい押しても空気を押すように手応えがない事から。
②「腕押し」は「腕相撲」の意味があるので暖簾と腕相撲をするように張り合いがない事から。
【類義語】
・暖簾と臑押し
・暖簾と相撲
・大黒柱と腕押し
・沢庵のおもしに茶袋
・豆腐にかすがい
・泥に灸
・土に灸
・生壁の釘
・糠に釘
・沼に杭
・石に灸
・石に針
「暖簾に腕押し」の解説
「暖簾に腕押し」っていう言葉には2つの説があって、どっちも同じような意味なんだよ。
1つ目は、暖簾っていうのは、布でできていてとっても軽いよね。だから、それを腕で押したところで、全然力が要らないし、何も感じないんだ。それがこの言葉の意味で、誰かと競争したり争ったりするけど、相手が全然張り合いがなくて、自分の行動が無駄になるっていう意味なんだよ。
2つ目の説は、「腕押し」を「腕相撲」のことだと考えるんだ。暖簾と腕相撲したら、暖簾は全く抵抗しないよね。だから、これも同じく、自分の行動が無駄になる、という意味につながるんだよ。
要するに、どちらの説も「相手が張り合ってくれないから、自分の行動が無駄になる」っていう意味だね。でもね、これはことわざだから、本当に暖簾と腕相撲するわけじゃないよ!それを例え話として使っているだけだよ。
「暖簾に腕押し」の使い方
「暖簾に腕押し」の例文
- 僕と付き合うようになったら短いスカートをはかないてでくれとお願いしているのに、彼女は暖簾に腕押しで、まったく聞いてくれない。
- 隣の席の新入社員が遅刻ばかりするので、色々注意しているが、暖簾に腕押しでろくに返事も返さない。
- 息子に「暗い所でゲームすると目に悪いよ。」と言っても、暖簾に腕押しで少しも聞いてくれない。
- 今まで贔屓にしてくれたお得意様が、近頃我が社との取引を控えるようになってきた。担当者を変えて何度か交渉しているが、暖簾に腕押しで終わっている。
- さっきまでペラペラ喋っていた訪問販売のセールスマンに購入した商品の解約方法を尋ねると、突然曖昧に言葉を濁し出したので、これは暖簾に腕押しだなと思った。
- 結婚して20年も経つと、主人に愚痴を聞いてもらいたいのに、暖簾に腕押しで相槌すらしてくれなくて面白くない。
「暖簾に腕押し」を英語で言うと?
「暖簾に腕押し」の英語表現をご紹介します。
※英語の声:音読さん
All is lost that is given to a fool.
- 直訳:愚か者に与えられるものは全て無駄になる。
- 意味:何をしても意味がない。
It is like beating the air.
- 直訳:空気を叩くようなものだ。
- 意味:全く意味のないことだ。
Pushing water uphill with a rake.
- 直訳:くま手を使って上の方へで水を押す。
- 意味:何の意味もない無駄なことだ。
He catches the wind with a net.
- 直訳:網で風を捕える。
- 意味:手応えがない。