【ことわざ】
上り一日下り一時
【読み方】
のぼりいちにちくだりいっとき
【意味】
一日かけてようやく上り着くようなところも、下りはあっという間であるという意味。物事を作り上げるためには長い時間と労力が必要であるが、それを壊すのはあっけないほど簡単なことであるというたとえ。
【語源・由来】
同じ坂でも、上るのには一日かかるが、下るときにはわずかな時間しかかからないという意味から。
【類義語】
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【対義語】
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【英語訳】
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「上り一日下り一時」の使い方

重機がない時代に、何十年もかけて人の手で崖を削って作ったと思われる仏像が、思想の違いという理由で、ダイナマイトで壊されるニュースを見たの。

ああ、それは上り一日下り一時っていうやつだね。何十年、もしかしたら何百年もかけて作られたものが一瞬で壊されるなんて、残酷な話だ。

ああいうニュースは、作った人の気持ちになると、胸が詰まる思いがするからできるだけ見たくないわ。

そうだね。思想の違う民族同士が、もっと良い形で歩み寄ることができたらよかったのにね。
「上り一日下り一時」の例文
- 上り一日下り一時という言葉のように、この地位に上り詰めるまでに何年も苦労の日々だったのに、飲酒運転ですべてを一瞬で失うなんて。
- 上り一日下り一時という言葉のように、何年もかけて夫と作ってようやく完成した家が、一瞬の大きな揺れで壊れてしまって呆然としている。
- 上り一日下り一時というように、人から信用を得るためには長い時間がかかるのに、信用を失うのは一瞬だ。
- 上り一日下り一時という言葉があるように、何日もかけて積み上げた積み木のお城が、妹の一撃でガラガラという轟音とともに壊された。
- 上り一日下り一時という言葉のように、お金を稼ぎ、ためるまでには長い時間がかかるが、お金を使う時は一瞬で無くなるものだ。