「倉廩実ちて礼節を知る」の意味(出典)
【ことわざ】
倉廩実ちて礼節を知る
【読み方】
そうりんみちてれいせつをしる
【意味】
経済的な余裕が生まれて初めて、人は礼儀や節度をわきまえるようになるということ。
経済的に安定していると、他の人に対しても心を配れるし、自分自身も大切にすることができるんやで。
【出典】
「史記」
「倉廩実ちて礼節を知る」の解説
「倉廩実ちて礼節を知る」という言葉は、中国の古典「管子」の「牧民」章から来ている言葉で、社会や個人が物質的に満足し、安定した生活を送ることができると、初めて礼儀や倫理、節度といった文化的、精神的な価値を重んじることができる、という考えを表しているんだ。
この言葉の「倉廩実ちて」という部分は、米倉や穀物庫が十分に満たされている状態、つまり衣食に困らない生活ができることを意味しているんだ。「礼節を知る」とは、そのような物質的な安定があって初めて、礼儀や節度、倫理的な行動を理解し、実践することができるという意味だよ。
このことわざは、人々が日々の生存に関する心配から解放された時にのみ、より高度な文化的、精神的な側面を発展させることができるという考え方を示しているんだ。基本的な物質的ニーズが満たされることが、個人や社会の道徳的、文化的成長の基礎であるという見解を表しているんだね。
「衣食足りて礼節を知る」という言い方も、同じ意味合いを持っていて、人間の基本的なニーズが満たされた状態が、礼儀や道徳を含むより高次の社会的行動に必要な前提条件であることを強調しているんだよ。
「倉廩実ちて礼節を知る」の使い方
「倉廩実ちて礼節を知る」の例文
- 生活保護受給者が増えて、毎日の食事に困る人ばかりだ。倉廩実ちて礼節を知るからは程遠い世の中だ。
- お金持ちは精神的余裕があるので、いわゆるお育ちのいい穏やかな子に育つが、倉廩実ちて礼節を知るように、豊かな世界なら庶民も礼節を知るようになる。
- 衣食住が満ち足りていれば、倉廩実ちて礼節を知り平和な世が訪れる。
- 道徳教育を施さなくても、困窮する国民がいなくなれば倉廩実ちて礼節を知る。
- 人間余裕がなくなると心が荒む。余裕があれば倉廩実ちて礼節を知る。