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「直なること弦の如きは道辺に死し、曲れること鉤の如きは反て侯に封ぜらる」の意味(語源由来・出典・類義語)
【ことわざ】
直なること弦の如きは道辺に死し、曲れること鉤の如きは反て侯に封ぜらる
【読み方】
ちょくなることげんのごときはどうへんにしし、まがれることこうのごときはかえってこうにほうぜらる
【意味】
ずる賢い人間がうまくいき、正直者が馬鹿を見る世の矛盾をいうことば。
でも、これは一面的な見方やから、必ずしも正直者が不遇になるわけやないし、ずる賢い人がいつも成功するわけでもないんやで。このことわざは、世の中の難しさや複雑さを教えてくれる言葉やと思うよ。
【語源由来】
ピンと張った弓の弦のようにまっすぐな善人は、世に受け入れられずに道端で野垂れ死に、鉤のように曲がった悪人が出世して諸侯に取り立てられるということ。
【出典】
「後漢書」
【類義語】
・直きこと矢の如き者は死す
「直なること弦の如きは道辺に死し、曲れること鉤の如きは反て侯に封ぜらる」の解説
「直なること弦の如きは道辺に死し、曲れること鉤の如きは反て侯に封ぜらる」っていうのはね、正直すぎる人が結局不遇になってしまい、逆にちょっとズルいやり方をする人が成功してしまう、そんな世の中の不公平さや矛盾を言っている言葉なんだよ。
例えば、学校でテストをちゃんと勉強してるのに点数が取れなくて、反対にズルしていい点数を取る子がいたら、それって公平じゃないよね。このことわざはそういう、正直者が損をして、ちょっとズルをする人が得をするっていう現象を指しているんだ。
「直なること弦の如き」は、弓の弦のように真っ直ぐな人を意味していて、「曲れること鉤の如き」は、釣り針のように曲がってる人、つまりちょっとズルい人を指しているんだよね。だから、この言葉を使って、正直な人が損をすること、ズルい人が得をすることを伝えているんだよ。
「直なること弦の如きは道辺に死し、曲れること鉤の如きは反て侯に封ぜらる」の使い方
「直なること弦の如きは道辺に死し、曲れること鉤の如きは反て侯に封ぜらる」の例文
- 正直にまっすぐ生きることを小学校で習うのに、世に出れば、直なること弦の如きは道辺に死し、曲れること鉤の如きは反て侯に封ぜらる。道徳の授業の意味がないじゃん。
- 大人になれば、直なること弦の如きは道辺に死し、曲れること鉤の如きは反て侯に封ぜらるのが当たり前になるというが、それを当たり前にせず世直しをする気概がある大人はいないのか。
- 「記憶にございません」を法律で禁止しないと、直なること弦の如きは道辺に死し、曲れること鉤の如きは反て侯に封ぜらるように、悪いことをした政治家が罰せられずおひさまの下をのうのうと歩くことになる。
- 核兵器を持った国が強い発言権を持つなんて、直なること弦の如きは道辺に死し、曲れること鉤の如きは反て侯に封ぜらるというやつだ。
- 正直者が馬鹿を見る世の中は生きづらい。直なること弦の如きは道辺に死し、曲れること鉤の如きは反て侯に封ぜらる世の中だから、自殺者が減らない。
つまり、正直で真っ直ぐな人が不遇な運命に見舞われる一方で、ずる賢い人や策士が成功を収めることがあるという状況を指しているよ。