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「飛鳥尽きて良弓蔵され、狡兎死して走狗烹らる」の意味(出典・語源由来・類義語)
【ことわざ】
飛鳥尽きて良弓蔵され、狡兎死して走狗烹らる
【読み方】
ひちょうつきてりょうきゅうぞうされ、こうとししてそうくにらる
【意味】
事ある時に重用され、事がなくなると簡単に捨てられること。敵国が滅びた後は、戦いで手柄を立てた功臣も不要になって殺される。
世の中、役に立ってる時だけが花やってことか。でも、これは人だけやなく、物や技術にも言えることやな。常に必要とされるためには、どんな状況でも価値を提供し続けなあかんってことやね。教訓としては、ちょっと厳しいけど、大事なことを教えてくれる言葉やな。
【出典】
「史記」
【語源由来】
空を飛ぶ鳥がいなくなれば、用がないよい弓もかたづけられ、兎がいなくなると猟犬がいらなくなり煮て食われてしまうことから。
【類義語】
・敵国破れて謀臣滅ぶ
「飛鳥尽きて良弓蔵され、狡兎死して走狗烹らる」の解説
「飛鳥尽きて良弓蔵され、狡兎死して走狗烹らる」っていう言葉は、目的を果たした後には、それまで大切にされていたものや人も必要とされなくなる、という厳しい現実を教えてくれる故事から来ているんだよ。
この言葉はね、狩猟で使われる弓や犬の例を出しているけど、これを人間社会に当てはめると、戦争や競争などで大活躍した人たちも、彼らの役目が終わったらもう必要とされなくなる、という意味があるんだ。
たとえば、ある国が別の国と戦っていて、その戦いでとても活躍した将軍や兵士がいたとするよ。でも、その戦争が終わって平和になると、戦いをリードした将軍や兵士たちはもう英雄として扱われなくなったり、場合によっては新しい政権にとって都合が悪い存在とみなされてしまうこともあるんだよ。
これは、戦争だけでなく、ビジネスの世界やスポーツなど、いろんな場面で見られる現象なんだ。一時期はとても重宝されるけど、その役割が終わると、急にその価値を失ってしまうことがあるってことを、私たちに教えてくれているんだね。
だから、「飛鳥尽きて良弓蔵され、狡兎死して走狗烹らる」は、何かを成し遂げるためには必要とされる存在でも、その目的が達成された後には簡単に忘れ去られることがある、という世の中の厳しい側面を示している言葉なんだ。この故事は、世の中の変化に対応していく柔軟性や、自分の価値を常に高めていくことの大切さを教えてくれているんだよ。
「飛鳥尽きて良弓蔵され、狡兎死して走狗烹らる」の使い方
「飛鳥尽きて良弓蔵され、狡兎死して走狗烹らる」の例文
- プロジェクトが成功して目標を達成した途端長時間働いて貢献したスタッフたちは解雇され、飛鳥尽きて良弓蔵され、狡兎死して走狗烹らるの典型的な例だ。
- 政治家のためにがんばった秘書が、選挙に勝利した後飛鳥尽きて良弓蔵され、狡兎死して走狗烹らるように捨てられた。
- ある企業は新製品の開発に成功し大きな利益を得たが、その成功の陰でプロジェクトを支えた多くのエンジニアが飛鳥尽きて良弓蔵され、狡兎死して走狗烹らるように解雇された。
- 研究チームは数年にわたる努力の末、重要な発見を世に出したが、飛鳥尽きて良弓蔵され、狡兎死して走狗烹らるように予算を削減され解散に追い込まれた。
- ある作家は出版社のためにベストセラーを何冊も書き上げたが、売れなくなると手のひらを返すように飛鳥尽きて良弓蔵され、狡兎死して走狗烹らる。
飛ぶ鳥がいなくなれば、その鳥を狙っていた上質な弓はもう使われずに片付けられ、賢い兎が捕まると、それを追いかけていた猟犬ももはや用済みとして食用にされるという意味から、利用価値がなくなれば容赦なく捨てられるという教訓を含んでいるんだ。