「大は小を兼ねる」の意味(語源由来・類義語・対義語)
【ことわざ】
大は小を兼ねる
【読み方】
だいはしょうをかねる
【意味】
大きいものは、小さいものの代わりとして使えるということ。小さいものよりも、大きいものの方が使い道が広く役に立つということ。
例えば、大きなお皿なら、小さいお皿の役割も果たせるしな。これは、「視野を広く持つことの大切さ」を教えてくれる言葉やで。
【語源由来】
中国・漢代の学者 董仲舒(とうちゅうじょ)によって著作された、政治や道徳に関する論文集『春秋繁露』に記されていた、「夫已有大者、又兼小者、天下能是之、況人乎」(大人=賢者=は小人=愚者=の振る舞いもできる。だから天下で役立つのは賢者だけだ)という記述に基づく。
【類義語】
・大は小を叶える
【対義語】
・材大なれば用を為し難し
・地引き網で白魚はとれない
・杓子は耳掻きにならず
・搗き臼で茶漬け
・長持は弁当箱にならぬ
・長持枕にならず
「大は小を兼ねる」の解説
「大は小を兼ねる」っていうことわざはね、昔の中国の時代、それを漢の時代っていうんだけど、その時代の賢者である董仲舒っていう人が書いた、『春秋繁露』という名前の本に出てくる言葉なんだよ。
その本には、「夫已有大者、又兼小者、天下能是之、況人乎」っていう文があって、これを日本語にすると、「大きな人(つまり賢い人)は、小さな人(つまりちょっとバカな人)のような行動もできる。だから、みんなに役立てるのは、賢い人だけだよ」っていう意味になるんだ。
つまり、賢い人はバカな人の行動もできるけど、バカな人は賢い人の行動はできない、だから、「大きなものは小さなものも含むことができる」っていう意味になったんだよ。
だから、「大は小を兼ねる」っていうことわざは、大きなもの、つまり、全体を見て考えることができる人は、細かい部分についても理解することができる、でも、細かい部分しか見ていない人は、全体を理解するのは難しい、っていう意味を教えてくれるんだね。
「大は小を兼ねる」の使い方
「大は小を兼ねる」の例文
- 大は小を兼ねるというから、迷ったけど大きめの鞄を選びました。
- 大は小を兼ねるというように、大きいものは小さいものの代わりになるので、小さいものよりも大きいもののほうが役に立つ。
- どれくらいの量を持ち帰るか分からないから、大は小を兼ねるというし、念のため大きい袋を持っていこう。
- お母さんが買ってくるぼくの服はいつも大きい。「大は小を兼ねるよ」とお母さんは言う。
- 少し大きいが、大は小を兼ねるというし、大きいお皿を買おう。
- もし、貰えるのであれば大きいテレビが良いな。大は小を兼ねるというからね。
【注意!】間違った例文
❌「新しい消しゴムを買った。大は小を兼ねるので、小さくなった消しゴムは捨てよう。」
「大は小を兼ねる」を英語で言うと?
「大は小を兼ねる」の英語表現をご紹介します。
※英語の声:音読さん
Better too big than too small.
- 大きすぎるのは小さすぎるより良い。
The greater serves for the lesser.
- より大きいものがより小さいもののために賄う。
つまり、大きなものや広範なものが、小さなものや具体的なものの役割も担うことができるということなんだ。