「万事休す」の意味(語源由来・出典・類義語・英語訳)
【ことわざ】
万事休す
【読み方】
ばんじきゅうす
【意味】
すべてはもう終わりだということ。さらに、手の施しようがないという意味。「万事」はあらゆること、「休す」は終わるという意味。
終わりって思ったその先に、何か新しい始まりが待ってるかもしれへんで。
【語源・由来】
荊南を継いだ王子の保勛は甘やかされて育ったので、怒られても、にらんでも、にこりと笑う保勛に、荊南の人々が「万事休すだ」と言ったことから。王が保勛を溺愛し、それを見た人々が「万事休すだ」と嘆いたという説もある。その後、保勛が四代目当主になってから政治は乱れ、人々の予想通りに、国は滅びた。
【出典】
「宋史」の「荊南高氏世家」
【類義語】
・刀折れ矢尽きる
・事ここに至る
・万策尽きる
・弓折れ矢尽きる
【英語訳】
To be at (or come to) the end of one’s rope.
There is nothing more that can be done.
「万事休す」の解説
「万事休す」という言葉は、「宋史」荊南高氏世家に由来する言葉で、もうどうしようもない、全ての手段を試しても解決できない状況を意味しているんだ。これは、もはや望みがなく、万策尽きたときに使う表現で、どんな努力をしてももうおしまいだと諦めるべき状態を表しているよ。
例えば、試験勉強でいろいろな勉強法を試してみたけれど、全然成績が上がらないときや、会社で何度もプロジェクトを立て直そうとしたけど、どれもうまくいかなくて、最終的にはプロジェクトが中止になったときなどに、「万事休す」という気持ちになるかもしれないね。つまり、これ以上やれることがなく、もう終わりだと感じる状態を示す言葉なんだ。
でも、この言葉を使う時は慎重になった方がいいよ。なぜなら、本当にもう何もできない状態かどうかは、よく考えてみないと分からないことが多いからだよ。時には、一息ついて状況を冷静に見直すことで、新たな解決策が見つかることもあるんだよ。
「万事休す」の使い方
「万事休す」の例文
- この状況を社長に報告しようにも、監視を四人もつけられてしまい、もはやどうすることもできなくて、万事休すかに見えたところに彼がやってきた。
- まさに進退窮まるとは、このことで、 追手がこの部屋にふたりのいることを知っているとすれば、万事休すだ。
- あの男の武器が、手に握られている刀一本であることを祈ったが、 もし新たな武器が、懐から出てきたら、万事休すだ。
- 大雪でバスも電車も運休してしまったので、タクシーがつかまらないと、万事休す、会議に間に合わない。
- 犯人が犯行を行う前に、僕が部屋の扉を開けてしまったので、犯行現場にいる姿を目撃されて、犯人にしてみれば万事休すと思っただろうし、ひょっとすると、僕は口封じに殺されるかもしれないから、僕も万事休すなのか。
つまり、「もう終わりだ、これ以上何をしても無駄だ」という時に使う言葉なんだよ。