「大名の下は以て久しく居り難し」の意味(出典・故事)
【ことわざ】
大名の下は以て久しく居り難し
【読み方】
たいめいのもとはもってひさしくおりがたし
【意味】
名誉をきわめてもその地位に長くとどまると、他人からねたみをうけやすく災難を招く。時機を見て早く退くのが賢明である。
だから、あまり長くそこに居すぎず適度に立場を変えていくのが賢明ってことやな。一見良さそうに見える高い地位も、その裏には色んな難しさがあるんやね。
【出典】
「史記」
【故事】
中国春秋時代、越王句践を助けて呉を滅ぼし、会稽の恥をそそいだ范蠡は、上将軍として帰還したが、覇者となった王のこうした大名声のもとでは、長居ができないことを悟り、この言葉を残して国外に去った。
「大名の下は以て久しく居り難し」の解説
「大名の下は以て久しく居り難しは」ということわざは、「史記‐越世家」の「范蠡以為、大名之下難二以久居一」から引用されているんだ。このことわざは、名誉ある地位や権力の下にいると、長く留まることは難しくなるという意味なんだよ。
名誉ある地位や権力の下にいると、他人からの嫉妬やねたみの対象になる可能性が高くなるんだ。そのため、長くその地位に留まり続けることは難しいとされるよ。人々は成功や栄光を羨望し、その地位に立つ人に対してさまざまな期待や批判を抱くことがあるんだよね。
このことわざは、大名や権力者に対して、名誉を手にした時期には注意が必要であり、長くその地位に留まり続けることは賢明ではないと教えているよ。自身の名誉や地位を守るためには、早めに退くことが重要であるとされているんだ。一度名誉を確立したら、その地位を保ち続けることにこだわるのではなく、自らの判断と時期を見極めて適切な時に退くことが賢明とされているよ。
このことわざは、成功や地位に対して現実的な視点を持ち、適切なタイミングで手放すことの重要性を示しています。自身や周囲の状況を冷静に判断し、名誉や地位を保つためには、適度な退場や謙虚さが必要であると教えているんだ。
「大名の下は以て久しく居り難し」の使い方
「大名の下は以て久しく居り難し」の例文
- 次の選挙にも出馬するよう打診されたが、大名の下は以て久しく居り難しというから後進に道を譲る。
- 権力の座に長くいると嫉妬羨望の嵐で、ありもしない中傷を受ける。大名の下は以て久しく居り難しだ。
- 名誉より命が大事と考え、大名の下は以て久しく居り難しと引退を決意する。
- ちやほやされるのは心地よいが、大名の下は以て久しく居り難しだから社長の座からおりる。
- この地位から引きずり下ろされるくらいなら自分で下りる。大名の下は以て久しく居り難しといい、人間のジェラシーは恐ろしい。