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「始めて俑を作る者は其れ後なからんか」の意味(出典・語源由来)
【ことわざ】
始めて俑を作る者は其れ後なからんか
【読み方】
はじめてようをつくるものはそれのちなからんか
【意味】
人道に反するような悪習を最初に作ったものは、必ず不幸せになるということ。
自分が最初に悪いことをして、それが普通になったら、みんなが困るし、自分も結局うまくいかんようになるんやな。悪いことは始めん方がええね。
【出典】
「孟子」
孔子の言葉。
【語源由来】
始めて俑を作って死者とともに埋めることを考えたものは、天罰を受けてその子孫が絶えるだろうという意から。
「始めて俑を作る者は其れ後なからんか」の解説
「始めて俑を作る者は其れ後なからんか」という表現は、孟子に記されている孔子の言葉に基づいており、不道徳や人道に反するような悪習を最初に始めた者は、その後不幸になるという意味のことわざなんだ。
ここでの「俑」とは、古代中国で墓に納められた人形を指すんだ。これらは本来、亡くなった人の供養のためや、死者があの世でも生活を送れるようにとの意味で用いられていた。しかし、孔子は、これらの俑が人間にあまりにも似すぎているため、それを葬式の際に墓に入れることは、生きている人を埋めるようで道徳に反すると考え、これを憎んだんだ。
「始めて俑を作る者は其れ後なからんか」という言葉は、悪習や不道徳な行いを始めた者は、その行為がもたらす負の結果や不幸に自らが遭遇することになるだろうという警告を含んでいるんだ。それは、悪しき行いや習慣を生み出すことの倫理的・道徳的な危険性を示しており、初めてそのような行為を行う者は、自らの行いの結果に責任を持つべきだという教えを伝えているんだ。
このたとえ話は、倫理的な行動の重要性や、悪行が個人にも社会にももたらす負の影響に対する警鐘として機能しているんだね。それは、行動の結果を考慮し、道徳的な原則に従って行動することの大切さを教えてくれるんだ。
「始めて俑を作る者は其れ後なからんか」の使い方
「始めて俑を作る者は其れ後なからんか」の例文
- 契約社員というシステムを作った経営者は反省するべきだ。始めて俑を作る者は其れ後なからんかのごとく不幸になるといい。
- 人類で最初に戦争をした人は、始めて俑を作る者は其れ後なからんかというようにどん底人生を歩めばいい。
- 始めて俑を作る者は其れ後なからんかというから、後世の人にまで恨まれるような習慣は生み出さないようにすべきだ。
- 新しいことを始める時は、その後の世界にどれだけの影響を与えるか考えて始めないといけない。私利私欲に負けてその瞬間の勢いで始めると、始めて俑を作る者は其れ後なからんかのごとく大変な目にあう。
- 貨幣経済は人を不幸にしている気がする。始めて俑を作る者は其れ後なからんかというが、貨幣を考えた人は地獄行きだろうな。
広く悪い習慣や風習を始めた人への忠告として使われているんだ。このことわざは、悪事を行うと最終的には自分に不幸が返ってくるという教訓を伝えているんだね。