【ことわざ】
犬馬の養い
【読み方】
けんばのやしない
【意味】
敬う気持ちなどなく、親をただ養っているというたとえ。
【語源・由来】
「論語(ろんご)」為政(いせい)より出典。
「今の孝は、是れ能く養うを謂う。犬馬に至るまで、皆能く養うあり。敬せずんば何を以て別たんや」
親を養うといっても、ただ衣服や食事の面倒をみるだけということは、犬や馬を養うことと同じだということから。
【類義語】
−
【対義語】
–
【英語訳】
Support, while you respect parents.
「犬馬の養い」の使い方

お母さんが話していたのだけれど、お隣の家におばあちゃんが一緒に暮らしていたらしい。

お隣におばあちゃんがいることを、知らなかったの?

そうなんだよ。出かけたり、散歩をしたりしている様子もなかったから、近所の人も知らなかったんだ。

犬馬の養いというけれど、親を敬う気持ちは忘れずにいたいものね。
「犬馬の養い」の例文
- 年老いた親の面倒をみることは、大変なことだけれど、犬馬の養いということになってはいけないよ。
- 親戚からも疎遠になっていた祖母は、犬馬の養いというように、衣食住の面倒は見てもらえていたようだけれど、楽しみはなかったようだと聞いた。
- 祖父と父は昔はよく喧嘩をしていて、仲が悪かったそうだ。一緒に暮らすようになってからも、犬馬の養いのようだと母が嘆いていた。
- 親はいつまでも親なのだから、敬う気持ちを忘れて犬馬の養いのようなことをしてはいけないよと、祖母はよく話していた。
まとめ
親とはとても大切な存在ではないでしょうか。
争ったことや、気持ちがすれ違ったことはあるかもしれません。
しかし、犬馬の養いということをせず、愛情を持って育ててくれた恩を忘れずに親を敬いたいものですね。