「コロンブスの卵」の意味(故事)
【ことわざ】
コロンブスの卵
【読み方】
ころんぶすのたまご
【意味】
一見簡単そうなことでも、最初にそれを思いついて実行するのは難しいということ。
だから、この言葉は、「初めて思いつくのは難しいけど、一度誰かが答えを出すと、それが簡単に見える」っていうことを教えてくれるんだよ。
【故事】
アメリカ大陸の発見はだれでもできることだと批判する人々に対して、コロンブスは卵を立てることを試みさせ、だれにもできないのを見て、卵の尻をつぶして立ててみせたという逸話から。
【英語訳】
the egg in the Columbus story
Columbus’s egg.
「コロンブスの卵」の解説
「コロンブスの卵」の由来は、クリストファー・コロンブスの有名な逸話から来ているよ。
あるとき、コロンブスの偉大な発見、つまり新大陸の発見は誰でもできたことだと言う人たちがいたんだ。それに対して、コロンブスは一つの卵をテーブルの上に立てるように皆に挑戦させた。でも、誰も卵を立てることができなかったんだ。
それから、コロンブスが卵を受け取り、卵の一方の端を軽くテーブルに押しつけて潰し、それを立てた。その行動によって彼は、アイデアが一度他の誰かによって示されれば、それは簡単に見えるかもしれないが、そのアイデアを最初に思いついた人が真の発見者だということを示したんだよ。
それ以降、何かが一見簡単に見えるが、実際には誰もがそれを最初に思いつくことが難しい状況を、「コロンブスの卵」と言うようになったんだ。
「コロンブスの卵」の使い方
「コロンブスの卵」の例文
- なんで誰もこういうおもしろい番組を作らなかったんだ、コロンブスの卵じゃないか。
- 小学生の夏休みの宿題の発明品を見ると、仕組みはとても簡単なのだが、コロンブスの卵同様、アイディアや着眼点がすごい。
- お父さん、そんな面白いアイデア、よく思いついたね。コロンブスの卵みたいだ。
- 手品のタネを聞くと、いつもコロンブスの卵の逸話を思い出すくらい、単純だったりする。
- 何か問題が起こった時、原因がわかってしまえば、コロンブスの卵なのだが、そこまで行きつくことが難しい。
- コロンブスの卵のように、いわれてみれば何でもないことだが、初めにこのトリックを考えた作家はすごいと思う。
「コロンブスの卵」の文学作品などの用例
けれども、皆さんもご承知の「コロンブスの卵」と同じことで、解決のあとで考えれば至極簡単なことでも、解決前に考えることは容易なことではありません。(小酒井不木の墓地の殺人より)
まとめ
コロンブスの卵の話を聞いたときにはなんてずるいんだと思ったものであるが、それは凡人の僻みなのかもしれない。何事も先駆者になるには頭の柔らかさからくるひらめきが必要である。教科書と向き合って、知識を詰め込み、幼いころから受験と戦っている子供たちもたまには外で遊び友人とふれあいひらめき力を鍛えることも大切ではないだろうか。