「高閣に束ぬ」の意味(語源由来・出典・故事)
【ことわざ】
高閣に束ぬ
【読み方】
こうかくにつかぬ
【意味】
使わないで放っておくこと。人を長い間任用しないでほったらかしにしておくこと。また、書物を積んだまま読まないこと。
「高閣」は、高い書棚。「束ぬ」は、たばねる意。
ああ、つまり、「持ってはいるけど全然使ってない」ってことやな。
まるで、良い本やものを持ちつつも、棚の上でホコリをかぶってる状態やね。もったいないなあ、せっかくのものを活用せんと!
【語源・由来】
高い棚に束ねた書物を載せたまま放置する意から。
【出典】
「晋書」
【故事】
東晋の時代、杜乂と殷浩は才能あることで評判が高かったが、庾翼はこの二人を重んじず「この者たちは高い棚の上に束ねて置いておき、天下が泰平になってから二人の任を論議する」と語ったという故事から。
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「高閣に束ぬ」の解説
カンタン!解説
「高閣に束ぬ」という言葉は、実は昔の中国の話に由来しているんだよ。
東晋の時代に、庾翼という人がいてね、彼は才能のある二人、杜乂と殷浩をあまり重視しなかったんだ。庾翼は、これら二人の書を束ねて高い場所に置き、天下が平和になってから、その二人の仕事を考えると言ったんだ。この話は「晋書‐庾翼伝」という書に書かれているよ。
この故事から、「高閣に束ぬ」という言葉は、何かを使わずに放置しておく、特に書物や情報などを持っていても利用しない様子を指すようになったんだよ。
つまり、大切なものや役立つものを持っているのに、それを使わずにただ置いておく、という意味で使われるんだ。
「高閣に束ぬ」の使い方
この図書館、良い本がそろっているね。
でも借りられた形跡がないね。
高閣に束ぬとはもったいない。
四書さんのセンスは良いのにね。
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「高閣に束ぬ」の例文
- 彼のような有能な人材が高閣に束ぬのは、日本経済にとって損失でしかない。
- よいアイディアが引き出しの奥にしまわれ、高閣に束ぬとなっていた。
- 買って満足し読んでいない本が高閣に束ぬ。
- 高閣に束ぬうちに、時代が変わり使えない仕様になってしまった。
- 家の中に眠っている、高閣に束ぬ未使用品を買い取ります。
実際に使うことなく放置している様子を示している。