「臭い物に蓋をする」の意味(語源由来・類義語・対義語・英語訳)
【ことわざ】
臭い物に蓋をする
【読み方】
くさいものにふたをする
【意味】
悪事や醜聞が他にもれないよう、一時しのぎの手立てで隠そうとするとたえ。
問題は解決せえへんのに、まわりにバレへんようにごまかすって感じか。これは、ちゃんと問題に向き合う大切さを教えてくれる言葉やな。
【語源・由来】
『江戸いろはかるた』の一つ。
悪臭の元を絶たないで、それが入っている器に蓋をして臭気が外にもれるのを防ぐ意から。
【類義語】
・お茶を濁す
【対義語】
・膿んだものは潰せ
【英語訳】
・To hush up a scandal.
・sweep trouble under the rug
・sweep trouble under the carpet
「臭い物に蓋をする」の解説
「臭い物に蓋をする」っていうのは、ねえ、悪臭がするものがあるとき、そのにおいを感じたくないから蓋をして隠そうとするように、悪いことやダメなことを他の人に知られたくないから、一時的に隠そうとすることを言うんだよ。
たとえば、宿題を忘れたことを先生に怒られたくないから、他の友達の答えを見て書いちゃうようなこと。それはちょっとズルいよね。このことわざは、そういうズルいことやダメなことを隠そうとする人の態度を指摘しているんだ。だから、ちゃんと正直に生きることが大切だね!
「臭い物に蓋をする」の使い方
「臭い物に蓋をする」の例文
- 彼はいつも臭い物に蓋をするから、あとあとになって取り返しのつかない事になっている。
- この部署の臭い物に蓋をする様な体質を変えなければ、業績は良くならないだろう。
- 臭い物に蓋をするかのように、彼女はそっと一度開けた扉を閉め、見て見ぬ振りをした。
- 臭い物に蓋をするのに慣れてしまって、根本の解決をしなければならないと思うと憂鬱である。
「臭い物に蓋をする」の文学作品などの用例
世人がもし真に、その差別の起った理由をよく承知してくれさえすれば、容易に「なるほど」と、得心の行きうべきはずのものを、わざわざおし隠して、しいて暖味なものにして、奥歯に物の挟まったような感じを永く残さしめることは、かえって融和上不利益ではありますまいか、臭い物に蓋をするということも、時として必要な場合はありますが、この問題に対しては、私はむしろ一般世間の人々に、過去の間違った差別待遇の事実を知らしめ、一方その由って起ったところを明らかにしてもらうことが、その反省を促す上に必要だと思うのであります。(喜田貞吉の融和問題に関する歴史的考察より)