「尾大なれば掉わず」の意味(語源由来・出典・故事・類義語)
【ことわざ】
尾大なれば掉わず
【読み方】
おだいなればふるわず
【意味】
人の上に立つ者の力が弱く、下のものを思うようにコントロールできないこと。
もうちょっとわかりやすく言うと、「下っ端が力持ちになると、上司がそれをうまく管理できなくなる」ってわけやな。力のバランスが大切なんやな、これは。
【語源由来】
獣の尾が大きすぎて自由に振り動かせない意から。
【出典】
「春秋左氏伝」
【故事】
中国楚の霊王が賢臣の申無宇に、大城(地方の大都市)があることの是非を尋ねた。申無宇は過去の内紛を例に「末大なれば必ず折れ、尾大なれば掉わざるは君の知る所なり」と忠告したという。
【類義語】
・末大なれば必ず折る
「尾大なれば掉わず」の解説
「尾大なれば掉わず」っていうことわざは、ちょっと大人っぽい話になるんだけど、大きな力を持った下の者が、上の人々の管理やコントロールが難しくなることを表す言葉なんだよ。
この言葉の由来は、昔の中国の春秋時代の話なんだ。その昔、楚(そ)という国の霊(れい)王っていう人が、戦争で勝った土地に大きなお城を作って、自分の弟をそこに住まわせたんだ。その時に、申(しん)無(む)宇(う)っていう偉い家臣が、「枝が大きすぎると折れちゃうし、尾が大きすぎると自由に動かせないよ」って忠告したんだよね。つまり、「弟にあまりに大きな力を与えると、あとで困ることになるよ」って言ってたんだ。
でも、その忠告を王は無視したんだ。その結果、後にその弟が反乱を起こして、霊王は命を落としてしまったんだよ。
だから、この「尾大なれば掉わず」っていう言葉は、力を持つ人を適切にコントロールしないと大変なことになる、という教訓を示しているんだよ。もし自分が先生やクラスのリーダーになった時には、皆の力をうまくバランス良く使うことが大事ってことを教えてくれる言葉だね。
「尾大なれば掉わず」の使い方
「尾大なれば掉わず」の例文
- 理事長の息子がいるため、教師は生徒を叱ることができずその学年は尾大なれば掉わずだ。
- 経営者の息子は他社で修業を積んできてもらわないと、自社に就職したら尾大なれば掉わずとなりかねない。
- 国民の力が強大になると尾大なれば掉わずとなるため、増税で疲弊させ考えることを諦め物言わぬ国民にする。
- 尾大なれば掉わずとならないよう、人の上に立つものがしっかりしなければならない。
- 頼りない健太くんが部長になったら、尾大なれば掉わずで部は崩壊する。