【ことわざ】
綸言汗の如し
【読み方】
りんげんあせのごとし
【意味】
一度口にした君主の言は取り消すことができない。
【語源・由来】
「上方いろはがるた(京都)」の中のひとつ。
流れ出た汗は体内に再び戻らないことから。
「綸言(りんげん)」とは、天子の言葉という意味。
【出典】
「漢書」劉向
「号令は汗の如し。汗は出(い)でて反(かえ)らざる者なり。」
号令を出すのは、汗と同じである。汗が一度出たら元に戻せないように、一度出した命令は取り消すことはできない。と、あることに基づくとされる。
【類義語】
・天子に戯言無し
【英語訳】
A king’s word is law.
「いろはかるた」とは、いろは47文字に「京」の文字を加えた48文字からなる、かるたのこと。
地域により異なる。
「上方(京都)」のほかに、江戸、大阪、尾張などがある。
地域により異なる。
「上方(京都)」のほかに、江戸、大阪、尾張などがある。
「綸言汗の如し」の使い方
世の中のことは、よくわからないけれど、言った言わないと争っているようだね。
そうね。発言には気をつけなければいけないと思うわ。
首相が一度言ったことを、簡単に変えてしまってはいけないよね。
綸言汗の如しよね。
「綸言汗の如し」の例文
- このところ、閣僚の失言が相次いでいると話題になっている。綸言汗の如しというように、自分の発言には責任を持ってもらいたい。
- 綸言汗の如しというけれど、会議で発言したことを、忘れたり誤魔化したりする者が多すぎる。
- 一国の首相が前言を翻すのは良くないことだ。綸言汗の如しと言うだろう。
まとめ
綸言汗の如しというように、一度口から出てしまった言葉は、なかったことにはできませんね。
主君や天子だけではなく、誰しもが心に留めておかなければならないことではないでしょうか。
発言には十分に気をつける必要がありますね。