「雪泥の鴻爪」の意味(出典・語源由来)
【ことわざ】
雪泥の鴻爪
【読み方】
せつでいのこうそう
【意味】
人がしたことや世間の出来事のはかなさをいう。人生のはかないさま。
大きな鳥が歩いたあとも、雪と泥に混ざっちゃうとすぐに見えなくなるみたいに、何かがすぐになくなっちゃうことを表す言葉やね。
【出典】
「蘇軾」の「子由の澠池に旧を懐う和す」
【語源・由来】
雪解けのぬかるみに残した爪跡はすぐに消え、たまたま爪跡がのこっていてもどの方向に飛び去ったのかわからない意から。
「雪泥の鴻爪」の解説
「雪泥の鴻爪」という言葉は、文字通りには雪解けのぬかるみ(雪泥)におけるオオハクチョウ(鴻)の足跡(爪)が残らないことを表しているんだ。このことわざは、何かが跡形もなく消え去る様子、あるいは一時的ではかない存在を象徴するたとえとして使われるんだよ。
例えば、雪解けの泥の上に鳥の足跡が一瞬残っても、すぐに消えてしまうように、この表現は行方不明になることや、何も残らない状況を指しているんだね。また、はかない人生や瞬間的な存在を示すたとえとしても使われることがあるよ。
このことわざは、中国の詩人蘇軾(そしょく)の詩「子由の澠池に旧を懐うに和す」に由来しているんだ。蘇軾の詩の中で、この表現は過ぎ去った時代や忘れ去られた思い出を哀悼する意味合いを持っていたんだね。
総じて、「雪泥の鴻爪」という言葉は、時間の経過とともに消えていくものの儚さや、一時的で変わりやすい人生や事象を象徴するたとえとして用いられる言葉なんだよ。
「雪泥の鴻爪」の使い方
「雪泥の鴻爪」の例文
- 人の一生は短く雪泥の鴻爪だ。
- 人のなすことは雪泥の鴻爪で消えゆくものだが、多くの人々に記憶に残るようなことをなせば歴史に記録される。
- 雪泥の鴻爪というが、原発事故などなかったかのように60年使用許可が出された。
- 雪泥の鴻爪だから、死ぬ瞬間まで懸命にがむしゃらに生きる。
- 世界遺産に登録された建物だって火災や地震で消え去ることもある。雪泥の鴻爪だ。
これは、何かがあっという間になくなって、後に何も残らない状況を表しているんだね。たとえば、人がいた痕跡がすぐに消えてしまうようなことを言うんだ。