「社未だ屋せず」の意味(語源由来・出典)
【ことわざ】
社未だ屋せず
【読み方】
しゃいまだおくせず
【意味】
まだ国が滅びるにいたっていないということ。
「社」は、国土の神を祭る所。
古代中国では、その国が滅びると社に屋根をかけて日光が当たらないようにした。
「社未だ屋せず」ということわざは、まだ社(やしろ)が屋根をかけられていない状態、つまり国や組織が完全には滅びていない、まだ立て直す余地があることを表しているんだよ。
おお、それはちょっと安心やね。つまり、「まだ屋根が完成してへんけど、基礎はしっかりしてるから、まだまだ大丈夫」ってことかいな。
国や会社がピンチでも、全然終わりってわけやないんやな。まだチャンスはあるってことを言うてくれてるんやね。
【語源・由来】
その社にまだ屋根がかけられていないという意から。
【出典】
「礼記」
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「社未だ屋せず」の解説
カンタン!解説
「社未だ屋せず」という言葉は、昔の中国に関する話なんだけど、ちょっと難しいからゆっくり説明するね。
昔の中国では、国がすごく大変なことになって、もうダメになりそうな時、国の守り神さまを祭っている神社みたいなところに、わざと屋根をつくって、そこに日が当たらないようにしたんだって。それはその国がもうすぐ滅びるっていう印だったんだよ。
この「社」って言葉は、国の土地の神さまをお祭りしてる場所のことを言うんだ。だから、「社未だ屋せず」っていうのは、その神社にまだ屋根を作っていない、つまり、国がまだ滅びていないっていう意味なんだ。
もっと簡単に言うと、たとえば、学校の運動会で、雲が出てきてちょっと雨が降りそうだけど、まだ雨が降っていないみたいな感じ。雨が降りだすと運動会が中止になるかもしれないけど、まだ雨が降ってないから、運動会は続けられる、ってこと。
つまり、「社未だ屋せず」は、「まだ最悪の状態にはなっていないよ」とか「まだ大丈夫だよ」ということを言いたい時に使う言葉なんだね。
「社未だ屋せず」の使い方
戦争を起こしたあの国は滅びた?
社未だ屋せずよ。
まだなのかー。滅びてしまえばいいのに。
大勢の人を不幸のどん底に陥れた元凶だもんね。
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「社未だ屋せず」の例文
- 国の借金が増えていっているが、社未だ屋せず。
- 人口が激減して、国土が外国人に買い漁られている有り様だが社未だ屋せず。
- 様々な要因から国力が弱まったが、社未だ屋せずだ。
- 早く独裁政治が終焉を迎えればいいのに、社未だ屋せずでなかなかしぶとい。
- 国民の大多数が飢えているという報道がされているが、その国は社未だ屋せずだし、高価なミサイルをバンバン撃ってくる。