「士は己を知る者のために死す」の意味(出典)
【ことわざ】
士は己を知る者のために死す
【読み方】
しはおのれをしるもののためにしす
【意味】
立派な男子は自分の価値が分かる人のために命を惜しまず尽くすということ。
「お前のことを分かってるで」と言ってくれる人には、一生懸命になれるってことやな。
【出典】
「史記」
「士は己を知る者のために死す」の解説
この話はね、昔の中国にあった話から来てるんだよ。春秋時代っていうすごく昔の時代の話で、「士」というのは、今でいうところの立派な人、勇敢な人のことなんだ。
「士は己を知る者のために死す」というのは、自分のことを本当に理解してくれて、大切にしてくれる人がいたら、その人のためなら、どんな危険なことでもするっていう意味なんだ。
具体的な話をするとね、智伯っていう偉い人がいて、彼をすごく大事にしてくれる人のために、自分の命をすててもいいと思った勇敢な人がいたの。その人は予譲っていう人で、智伯が敵にやられちゃったあとも、彼のために復讐しようとしたんだけど、最終的には捕まってしまって、自分で命を絶ったんだよ。
この話から、「己を知る者」とは、自分の良いところをしっかりわかってくれて、信用してくれる人のことを言うんだ。だから、「士」という立派な人は、そんな人のためなら命を投げうつくらい尽くすんだって教えているわけ。
またね、この話からもう一つ大事なことがあって、自分のために人に何かをしてもらいたいなら、その人を大切にしなくちゃいけないってことも教えているんだよ。自分が大事にされたいなら、他人も大事にすることが大切なんだね。
「士は己を知る者のために死す」の使い方
「士は己を知る者のために死す」の例文
- 士は己を知る者のために死すというから、僕のことを重用してくれた彼のためなら死ねる。
- 僕を認め拾ってくれた会社のために命を捧げる所存です。士は己を知る者のために死すといいます。
- 彼は、士は己を知る者のために死すと考えそのように生き、最後は真の理解者のために命を投げ出した。
- 恩を返すために、士は己を知る者のために死す。
- 士は己を知る者のために死すというから、命をかけて恩に報いる。