「信言は美ならず、美言は信ならず」の意味(出典)
【ことわざ】
信言は美ならず、美言は信ならず
【読み方】
しんげんはびならず、びげんはしんならず
【意味】
誠実な言葉は飾り気がなく信用できるが、耳に心地よい飾った言葉は信用できない。
真実は飾らんでもその価値があるんやね。言葉の中身をちゃんと見極めることの大切さを教えてくれてる言葉やな。
【出典】
「老子」
「信言は美ならず、美言は信ならず」の解説
「信言は美ならず、美言は信ならず」という言葉は、老子の「八一」にある一節から来ているんだ。この言葉は、「本当に信頼できる言葉は飾られていないし、飾り立てられた言葉は信頼できない」という意味を持っているよ。
ここでいう「信言」とは、真実かつ信頼できる言葉のこと。これは装飾や飾り言葉がなくても、その内容の真実性や誠実さによって価値があるとされているんだ。一方で、「美言」とは、見た目や響きは良いけれど、実際には中身が伴っていない、つまり信頼性が低い言葉を指すんだね。
この言葉の後に続く「善なる者は弁ぜず、弁ずる者は善ならず。知る者は博からず、博き者は知らず」という部分も、同じような意味を持っていて、本当に優れた人は無駄に多くを語らないし、多くを語る人は本当に優れているわけではない、と説いているんだ。
これらの言葉は、外見や言葉の表面的な美しさよりも、内容の真実性や深さが大切であるという道徳的な教えを含んでいるよ。真の知恵や徳は、外見的な装飾や表面的な言葉に現れるものではなく、むしろその内面の質と深さにあるという考え方を示しているんだね。
「信言は美ならず、美言は信ならず」の使い方
「信言は美ならず、美言は信ならず」の例文
- 信用してもらいたいのでシンプルに伝える。なぜなら、信言は美ならず、美言は信ならずという。
- お世辞を言う人間は信用ならない。信言は美ならず、美言は信ならずだ。
- 美辞麗句を並べ立てる人間には心を開けない。信言は美ならず、美言は信ならずだと思う。
- 誠実な人ほど飾らず、不誠実な人ほど信言は美ならず、美言は信ならずというようにことばをことさら飾る。
- 耳障りの良いことばほど信用できない。信言は美ならず、美言は信ならずと念頭においておけば、信用に足る人かどうか判断できる。