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【甑を落として顧みず】の意味と使い方や例文(出典・語源由来・故事)

甑を落として顧みず

「甑を落として顧みず」の意味(出典・語源由来・故事)

意味【ことわざ】
甑を落として顧みず

【読み方】
そうをおとしてかえりみず

【意味】
あきらめの早いこと。

「甑」は、こしき。穀物を蒸す道具。せいろ。
ことわざ博士
「甑を落として顧みず」ということわざは、あきらめが早いことを表しているよ。
助手ねこ
おお、それはつまり、「諦めるのが早い」ってことやな。甑を落としてしまったのを振り返っても仕方ないやろうっていうことやねん。

失敗したことに意味を見出すことはできへんねん。だから、失敗したらすぐに次に進むことが大事なんやで。

【出典】
後唐書ごとうじょ

【語源・由来】
こしきを落として割れても平然としていることから。

【故事】
中国後漢の孟敏もうびんが、こしきを落として割ってしまった。郭林宗がそれを見てどういうつもりなのかと尋ねたところ、すでにわれてしまったものを見て、なんの益があろうかと答えた故事。

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「甑を落として顧みず」の解説

カンタン!解説
解説

「甑を落として顧みず」ということわざは、何かを失ってもすぐにそれを諦めてしまう様子や、物事に執着しない態度を意味しているんだよ。「甑」は穀物を蒸すための土製のせいろを指していて、このことわざでは、甑を落として割ってしまっても、それに対して平然としている様子が描かれているんだね。

この表現は、物事に対する執着の薄さや、失敗や損失に対する冷静な対応を示しているよ。例えば、何か大切なものを失っても、すぐにその事実を受け入れて先に進むことができる人の様子を表しているんだ。

このことわざは、失敗や損失に対して冷静であること、そして物事に過度に執着しないことの重要性を教えてくれるんだね。また、この言葉は、物事を広い視野で捉え、一時的な失敗に動揺せず前向きに進むことの大切さを示しているよ。このことわざは、柔軟な心構えや、変化に対応する能力の重要性を伝えているんだ。

「甑を落として顧みず」の使い方

ともこ
健太くん。志望校を変えたの?
健太
模擬試験の結果を見て、志望校のランクを落としたんだ。
ともこ
甑を落として顧みずね。もう少し粘ったら?
健太
高望みせず分相応な学校を狙うよ。
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「甑を落として顧みず」の例文

例文
  1. 健太くんは、彼女に彼氏がいるとわかるや否や、甑を落として顧みずの姿勢であきらめた。
  2. 彼のあきらめの早さと言ったら、まさに甑を落として顧みずだ。
  3. 時間は戻せないし、失敗したものはしょうがないのはわかるが、甑を落として顧みずのごとくあきらめが早すぎる。
  4. 彼女は前向きなので、甑を落として顧みず縁が無かったものと考える。
  5. 甑を落として顧みずというように、彼女はあきらめが早いからその事は忘れていると思うよ。




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