「寸を進まずして尺を退く」の意味(語源由来・出典)
【ことわざ】
寸を進まずして尺を退く
すんをすすまずしてしゃくをしりぞく
【意味】
自分から挑戦して災難を招くようなことはしないということ。
怖いからって逃げずに、ちゃんと対処しないといけないってことやね。逃げ腰になると、逆にもっと面倒なことが待ってるってことやで
【語源・由来】
一寸前進するよりも、後退して衝突を避けるのが賢明であるということから。
【出典】
「老子」
「寸を進まずして尺を退く」の解説
「寸を進まずして尺を退く」ということわざは、無理に挑戦してトラブルを引き起こすよりも、慎重に後退して問題を避ける方が賢明だという教訓を伝えているんだ。ここでの「寸」は約3センチメートルを意味し、「尺」は約30センチメートルを表しているので、この言葉は文字通りには「わずかに前進するよりも、大きく後退して安全を図る」という意味になるよ。
このことわざは、特に衝突や対立が予想される状況で、無理に進むことがもたらすリスクを考え、代わりに安全を優先して一歩引くことの重要性を強調しているんだ。例えば、ビジネスの交渉で相手との意見が合わないとき、無理に押し通すよりも、一時的に譲歩して長期的な関係を維持する方が賢明な選択かもしれないよね。
「寸を進まずして尺を退く」ということわざは、短期的な利益や成功を追求することよりも、長期的な安全や安定を優先することの大切さを教えてくれる言葉なんだ。時には一歩下がって全体の状況を冷静に判断し、無理な挑戦を避けることが最善の選択であることを示唆しているんだね。
「寸を進まずして尺を退く」の使い方
「寸を進まずして尺を退く」の例文
- 寸を進まずして尺を退くというから、自分からはチャレンジしない。
- できるだけ喧嘩はしたくないので、寸を進まずして尺を退くようにする。
- 自分から攻めることはしない。寸を進まずして尺を退くというので、衝突回避を目指す。
- 寸を進まずして尺を退くというので、災難を招かないよう守りに入る。
- 攻撃を仕掛け災難を招くより、寸を進まずして尺を退くように災難から逃れる方が良い。