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「朱に交われば赤くなる」の意味(出典・語源由来・類義語)
【ことわざ】
朱に交われば赤くなる
【読み方】
しゅにまじわればあかくなる
【意味】
人は環境に支配されやすいので、付き合う友達によって良くも悪くもなるということ。
逆に、悪い友達と遊んどると、自分もその影響を受けて、ついつい悪いことをしてしまうかもしれへんてな。だから、友達選びは大事やで。
【出典】
中国晋代の「太子少傅箴」に、「朱に近づけば必ず赤く、墨に近づけば必ず緇し」とある。
【語源由来】
「朱」とは、はんこをおすときに使う朱肉の色のもとになる顔料。朱の中にいるとそまって赤くなるということから。ほんの少し触るだけでも赤く染まることから、影響力の強さにたとえられる。
【類義語】
・麻に連るる蓬
・麻の中の蓬
・善悪は友による
・藪の中の荊
・水は方円の器に随う
「朱に交われば赤くなる」の解説
「朱に交われば赤くなる」っていうことわざの元になったのはね、中国の古いことわざで、「墨に近づけば、必ず黒くなる。朱に近づくと、必ず赤くなる」っていう意味の「近墨必緇、近朱必赤」なんだよ。
これはね、例えば、真っ白な紙を墨や朱色の絵の具にちょっとだけつけたら、すぐに黒くなったり赤くなったりするよね。それを例えに使って、人も、自分がいつも一緒にいる人や環境によって、その性格や行動が影響を受けるっていうことを教えているんだ。
たとえばね、いつも一緒にいる友達が、宿題をしっかりやる、時間を守る、人に親切にするといった良い行動をする人たちだったら、自分もその良い行動を真似て、良い人になるようになるよ。でも逆に、友達がいつも宿題をさぼったり、約束を破ったり、人に意地悪をしたりするような人だったら、自分もその悪い行動を真似てしまうこともあるんだよ。
だから、「朱に交われば赤くなる」っていうことわざは、「自分が一緒にいる人や環境によって、自分自身が影響を受ける」っていう大切な教えを伝えているんだよ。
「朱に交われば赤くなる」の使い方
「朱に交われば赤くなる」の例文
- 最近成績が急に落ちてきたのは、悪友のせいだろう。朱に交われば赤くなるだ。
- 朱に交われば赤くなるというが、人はつきあう人によって良くも悪くもなる。友だちを選ぶときはよく注意しないといけない。
- 兄が遊び歩いてなかなか家に帰らなくなったと、母が泣いていた。朱に交われば赤くなるですっかり別人のようになってしまった。
- 朱に交われば赤くなるというから、勉強もせず、喧嘩ばかりするような人たちと一緒に過ごしてはいけないと、お母さんに言われた。
- 昔から言われているように、朱に交われば赤くなる。だから悪い仲間とは早く縁を切るべきだよ。
- 姉はとても大人しい人だったのに、乱暴な友達とつきあうようになって言葉遣いが荒くなってしまった。まさに朱に交われば赤くなるだ。
【注意!】間違った例文
❌「うちの子は進学塾に通うようになったら、朱に交われば赤くなるで、熱心に勉強して成績が上がるようになったの。」
「朱に交われば赤くなる」を英語で言うと?
「朱に交われば赤くなる」の英語表現をご紹介します。
※英語の声:音読さん
Show me your friends, and I’ll show you your future.
- 直訳:あなたの友達を見せてください。あなたの未来を見せてあげましょう。
- 意味:人は関わる相手や環境によって良くも悪くもなる。
He who touches pitch shall be defiled.
- 直訳:松やにに触れた者は汚される。
- 意味:悪の世界に手を染めると、人としてダメになるのは避けられない。
Bad company corrupts good morals.
- 直訳:悪い仲間は良いモラルを損なう。
- 意味:悪い連中と付き合えばその影響を受ける。
If you lie down with dogs, you will get up with fleas.
- 直訳:犬と一緒に寝ると、ノミで起きる。
- 意味:人は一緒にいる人の影響を受けやすい。
One rotten apple spoils the barrel.
- 直訳:腐ったリンゴひとつで樽がだめになる。
- 意味:悪い人が一人いると、その集団や組織全体がダメになる。
良い友達と付き合えば良い影響を受けるし、逆に悪い友達と付き合うと悪い影響を受けるということなんだ。