【ことわざ】
禍を転じて福と為す
「災いを転じて福となす」ともいう。
【読み方】
わざわいをてんじてふくとなす
【意味】
身にふりかかる災難を活用して、自分に役立つものとして利用するさま。不幸なことが一転して幸福に転じるさま。
「禍」=悪いできごと。「転じて」=変わる。「なす」=なる。
【故事】
前漢時代の「戦国策」(せんごくさく)の「聖人の事を制するや、禍を転じて福と為し(かをてんじてふくとなし)、敗に因りて功を為す」と、「史記」蘇秦列伝(そうさいれつでん)の「臣聞く、古の善く事を制する者は、禍を転じて福と為し、敗に因りて功を為す」からきています。
【出典】
前漢時代の「戦国策」の「聖人の事を制するや、禍を転じて福と為し、敗に因りて功を為す」と、「史記」蘇秦列伝の「臣聞く、古の善く事を制する者は、禍を転じて福と為し、敗に因りて功を為す」から。
戦国策は中国は前漢のころ戦乱の世に、主君に対する様々な諫言を集めた説話集。当時の説客たちが、「諫言つまり主君にこうした方がよろしいですよ。こんな例がありますよ。」と今風でいうと、アドバイスした言葉を集めたもの。
【英語】
・Good comes out of evil.
・Bad luck often brings good luck.
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「禍を転じて福と為す」の使い方
健太くん、どうして泣いてるの?
空手部のレギュラーをはずされちゃった。
頑張ってもっと上手になれば。禍を転じて福と為すっていうよ。
そうだね。よし!この悔しさをバネに、もっと練習してもっと強くなるよ。
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「禍を転じて福と為す」の例文
- 禍を転じて福と為すというように、悪いできごとに出会っても、うまくそれを利用して、幸福につなげるとよい。
- 野球の練習中に指を骨折してしまった。試合にはでれないけれど、この機会に野球の本を読んだり、試合を見て、野球を研究しよう。これも、禍を転じて福と為すだ。
- 父は会社をリストラされたが、それがきっかけで起業し、大成功を収めた。まさに禍を転じて福と為すとはこのことだ。
- 彼女は交通事故で足を怪我したものの、リハビリ中にリハビリの専門家になる夢を見つけた。禍を転じて福と為すとは、まさにこのことだ。
- ある村は大雨で洪水に見舞われ、多くの家が水に浸かってしまった。しかし、禍を転じて福と為すで、その災害を機に村人たちは協力して防災対策を強化し、結果として以降の自然災害に強い村になった。