「山高きが故に貴からず」の意味(語源由来・類義語・英語訳)
【ことわざ】
山高きが故に貴からず
【読み方】
やまたかきがゆえにたっとからず
【意味】
尊ぶべきはその実質であるということ。どんなに外観がりっぱであっても、内容が伴わなければすぐれているとはいえない。物事は見かけだけで判断するなというたとえ。
これは、見た目だけじゃなくて中身も大切やと教えてくれる言葉やな。
【語源由来】
「実語教」の「山高きが故に貴からず、木有るを以て貴しと為す」から。
【類義語】
人肥えたるが故に貴からず(ひとこえたるがたっとからず)
【英語訳】
Fine words don’t fill the belly.
「山高きが故に貴からず」の解説
「山高きが故に貴からず」っていう言葉の由来は、平安時代の教訓書『実語教』に出てくるんだよ。
その本の中には、「山はただ高いだけではすごいとは言えないよ。そこに木がいっぱい生えているからこそすごいんだよ。それと同じで、人も体が大きいだけで立派なんて言えないよ。知恵を持っているからこそすごいんだよ。」と書かれているんだ。
だから、この言葉は、「見た目だけが立派なんじゃない。内面が見た目と一緒に立派じゃないと、本当の価値はないんだよ」という大切な教えをくれるんだよ。
例えば、クラスで一番背が高くて、体も大きい友だちがいたとしてね。でもその子がいつも人をいじめたり、ずるいことをしたりしてたら、その子は本当にすごい子とは言えないよね。見た目だけがすごいんじゃなくて、その中身、つまり行動や考え方が立派じゃないと、本当に価値のある人にはなれないんだよ、ってことを教えてくれるんだ。
だから、自分がどんなに見た目がすごくても、それだけじゃだめなんだよ。自分の行動や考え方を大切にしよう、っていうことを忘れないでね。
「山高きが故に貴からず」の使い方
「山高きが故に貴からず」の例文
- 新社屋(しんしゃおく)は完成しましたがこれはまだ始まりです。山高きが故に貴からずといいます、これからが正念場です。
- 立派な人には見えるが、話を伺(うかが)うと山高きが故に貴からず、どうも違和感があります。
- 書かれている趣旨は正論だと思います。しかしながら、山高きが故に貴からずともいいますのでこれからの活動に注目してまいります。
- 山高きが故に貴からずです。しっかりと精進(しょうじん)してご期待に沿うよう頑張ります。
まとめ
頭では分かっていても立派な体格、服装が決まっていて、その時の立ち居振る舞いが良ければ、それでその人のことを判断してしまいます。少なくとも第一印象はそれが大きく影響するのは間違いありません。実語教につづく句を読むと、山高きが故に貴からずではここでいう一時的な外見ではなく、また、知恵のみならずその人の人間性も指し示しているのだと感じました。