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「善馬の肉を食らいて酒を飲まざれば人を傷う」の意味(語源由来・出典・故事)
【ことわざ】
善馬の肉を食らいて酒を飲まざれば人を傷う
【読み方】
ぜんばのにくをくらいてさけをのまざればひとをそこなう
【意味】
肉を食べたら酒を飲むべきだということ。肉に酒はつきものということ。罪人に情けをかければ、その恩義に報いることをいう。
要するに、良いことは報われる。肉を食うなら酒を飲めっちゅうことやな!
【語源・由来】
良い馬の肉を食べて酒を飲まないのは身体によくない意から。
【故事】
中国秦の穆公の良馬が逃げたのを、農民たちが食べた。役人がその農民を処罰しようとしたが、穆公は「肉を食べたら酒を飲まぬと身体に悪い」といい農民たちに酒を振る舞い無罪放免とした。後に、穆公が晋との戦いで苦しんだ時、農民たちが恩義に報いて助けてくれたという。
「善馬の肉を食らいて酒を飲まざれば人を傷う」の解説
「善馬の肉を食らいて酒を飲まざれば人を傷う」ということわざは、良質な馬の肉を食べた後に酒を飲まないことは体に良くない、つまり肉と酒は一緒に楽しむべきであるという意味を持っているんだよ。「善馬(良馬)」は良い馬を意味し、「傷」とはここでは健康を害することを意味しているんだね。
このことわざは、ある物事を楽しむ際には、それに伴う適切なものが必要であるという考えを示しているよ。例えば、馬の肉を食べる際には酒が付き物であり、その組み合わせが楽しみの一部であるということなんだ。
また、この言葉は別の意味合いも持っており、それは罪人に対して情けをかけることの重要性を表しているんだよ。良い馬(善馬)の肉を食べた者が酒を飲まずに体を害するように、罪人に対して情けをかけないと、その恩義に報いる機会を逸してしまうということなんだね。この意味では、人に対する思いやりや慈悲の重要性を教えてくれる言葉なんだ。
「善馬の肉を食らいて酒を飲まざれば人を傷う」の使い方
「善馬の肉を食らいて酒を飲まざれば人を傷う」の例文
- 情けは人の為ならずというし、善馬の肉を食らいて酒を飲まざれば人を傷うというから、人には親切にしておくものだ。
- 新人スタッフやADのことを見下す芸能人が多いが、私は優しくしておく。善馬の肉を食らいて酒を飲まざれば人を傷うように、彼らが出世した時に恩に感じて私を起用してくれる。
- 先輩風を吹かすことなく後輩に優しくする。善馬の肉を食らいて酒を飲まざれば人を傷うといい、いつか僕を助けてくれるだろう。
- 失敗をした人を激しく叱責しないで励ます。そうすれば、善馬の肉を食らいて酒を飲まざれば人を傷うように、いつか恩に報いてくれるだろう。
- 肉を食べるなら酒を飲まないと健康を害する。善馬の肉を食らいて酒を飲まざれば人を傷うというよ。
もう一つの意味としては、情けを掛けた人がその恩を忘れずに報いることを表しているんだ。