「内弁慶の外地蔵」の意味(語源由来・類義語・英語)
【ことわざ】
内弁慶の外地蔵
【読み方】
うちべんけいのそとじぞう
【意味】
家のなかでは弁慶のようにいばっているのに、いったん外にでると意気地がなくなる弱虫なこと。
家でだけ勇気が出るけど、外ではすぐにおとなしくなる、そういう人のことを言うんやな。なんか、これ、自分自身にも当てはまるような気がするわ。
【語源・由来】
「弁慶」は鎌倉時代の源義経(みなもとのよしつね)にしたがった名高い豪傑(ごうけつ)です。内弁慶は、家の内では強い弁慶のようで、外では全く違うふるまいをする人のことをいいます。
【類義語】
・内ふんばりの外ひっこみ
・内広がりの外すぼり
・内で蛤、外では蜆
【英語】
Every dog is a lion at home.(どこの犬も家の中ではライオンである)
「内弁慶の外地蔵」の解説
「内弁慶の外地蔵」っていうことわざは、自分の家や知っている場所では勇敢で強気に振る舞うけど、家の外や見知らぬ人の前ではとってもおとなしくて、何も言えないような人のことを指しているんだよ。
たとえばね、お家でお父さんやお母さんに堂々と意見を言えるけど、学校の先生の前だと話せなかったり、友達がたくさんいるときは元気いっぱいだけど、一人になると全然話さないような人が「内弁慶の外地蔵」なんだよ。
「内弁慶」っていうのは、自分の知っている環境では元気に振る舞うことを指していて、「外地蔵」は、外では何も言えない、まるで地蔵のように静かなことを指しているんだ。だから、「内弁慶の外地蔵」っていうことわざは、自分の環境では勇敢だけど、知らない環境では全然違う態度を見せる人のことを表しているんだね。
「内弁慶の外地蔵」の使い方
「内弁慶の外地蔵」の例文
- あいつ借りてきた猫みたいにしているけど、本当は内弁慶の外地蔵で家の中では我が儘(わがまま)だから困るよ。
- 彼は課内の検討会ではどんどん発言するのに、上司のところに説明に行くとすっかりおとなしくなる内弁慶の外地蔵タイプの社員です。
- 内弁慶の外地蔵の人と逆の人ではどちらかというと、後者の方が扱いやすい気がします。
- 人にご迷惑をかけないのはいいのですが、家族からするとあまり内弁慶の外地蔵の人は好ましくないと思います。
まとめ
人間の性格や本性はどの様にして決まるのでしょうか、性善説と性悪説というものがありますね。いずれの可能性も否定できませんし、どちらか片方とは決められません。人間の本性には善悪共に存在するのでしょう。人間が育つ環境でどちらかが強く性格などに現れてくるのでしょう。内弁慶もある面かわいらしい性格ではないでしょうか。暴力的なことは論外ですが、外でのストレスを家庭内の些細(ささい)な我が儘で癒(い)やされるのであればそれもありかもしれません。