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【駕籠に乗る人担ぐ人そのまた草鞋を作る人】の意味と使い方や例文!語源由来は?(類義語・英語)

駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋を作る人

【ことわざ】
駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋を作る人

【読み方】
かごにのるひと、かつぐひと、そのまたわらじをつくるひと

【意味】
世の中には階級・職業・境遇の異なるさまざまな人がいること。また、それぞれの立場の人が支え合うことで、社会が成り立っていることのたとえ。

ことわざ博士
駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋を作る人は、同じ社会に生きる人にも貧富や立場の違いがあることを表すことわざだよ。
助手ねこ
異なる仕事や役割を受け持つ人々が結び付き、一つの社会や組織を支えている場面にも用いるニャン。

【英語】
・It takes all sorts to make a world.(さまざまな人がいて世の中は成り立つ)

【類義語】
・持ちつ持たれつ(もちつもたれつ)

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「駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋を作る人」の語源・由来

ことわざを深掘り

「駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋を作る人」は、昔の乗り物である駕籠をめぐる三つの立場を並べたことわざです。駕籠に乗る人、その駕籠を肩に担ぐ人、さらに担ぎ手が履く草鞋を作る人へと、視線を順に移していきます。

「駕籠」は、人が乗る部分を竹や木で作り、長い柄につるして、前後から人が担いで運ぶ乗り物です。中世ごろから用いられ、江戸時代に広く普及し、乗る人の身分や用途に応じて、さまざまな種類がありました。

駕籠を担いで人を運ぶことを職業とした人は、駕籠舁き(かごかき)と呼ばれました。駕籠に乗れる裕福な人と、人を乗せて働く担ぎ手との対照が、社会の中にある身分や境遇の差を分かりやすく表しています。

「草鞋」は、藁(わら)で足の形に編み、ひもを足に結び付けて履くものです。長い道を歩き、人を担いで運ぶ駕籠舁きにとって、草鞋は仕事を足元から支える大切な履物でした。

この言い方では、駕籠の旅を直接成り立たせる乗り手と担ぎ手だけでなく、その担ぎ手の履物を作る人にも目を向けています。一つの仕事の背後には、表からは目立たない別の仕事があり、それらがつながることで世の中が動くという関係を示しています。

ただし、初めから現在の長い形で広く使われていたわけではありません。明治時代までの用例では、「駕籠に乗る人担ぐ人」という、乗る側と担ぐ側だけを対にした形が多く使われていました。

その古い用例の一つが、三遊亭円朝口述、酒井昇造速記の『粟田口霑笛竹(あわだぐちしめすふえたけ)』(1888年・明治時代、金桜堂刊)に出てきます。作中には、「駕籠に乗る人担ぐ人というが」とあり、駕籠を担いで客を運ぶ者が、自分の苦しい境遇を嘆く場面で使われています。

この用例では、駕籠に乗れる客と、安い料金でも仕事を引き受けなければならない担ぎ手との生活の違いが強く表れています。そのため、古い形は、主として貧富や境遇の差を表す言い方として受け取ることができます。

やがて、「そのまた草鞋を作る人」という部分が加わりました。この長い形が一般に使われるようになったのは、大正時代以降と考えられています。

草鞋を作る人まで加わることで、言葉の意味にも広がりが生まれました。人にはさまざまな境遇があるという見方に加え、乗る人も担ぐ人も、道具を作る人も、それぞれの役割によって結び付いているという考えが、よりはっきりと表れるようになりました。

したがって、このことわざには二つの面があります。一つは、人の世には貧富・職業・立場の違いがあるという現実を示す面であり、もう一つは、異なる役割の人々が互いに支え合い、社会を形作るという面です。

現在では、会社、学校、地域の行事などで、目立つ役割だけでなく、準備や道具作りを担う人も欠かせないことを表す際にも用いられます。誰もが同じ仕事をするのではなく、それぞれが自分の役目を果たすことで全体が成り立つという道理を、昔の旅の姿によって伝えることわざです。

「駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋を作る人」の使い方

健太
学芸会で主役を演じる子ばかり注目されるけれど、背景の絵を描く人や照明を動かす人も大切だよね。
ともこ
うん! 衣装を縫う人や、舞台の道具を運ぶ人がいなければ、お芝居を始められないもの。
健太
まさに駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋を作る人だね。役は違っても、みんなで一つの舞台を作っているんだ。
ともこ
それなら、道具係の私たちも最後まで頑張ろう。立派な舞台にしようね!
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「駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋を作る人」の例文

例文
  • 文化祭は、駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋を作る人というように、多くの生徒が異なる役割を果たして成り立っている。
  • 会社には駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋を作る人がいて、表に出ない仕事も事業を支えている。
  • 華やかな式典の裏には、駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋を作る人のように、準備を受け持つ大勢の人がいる。
  • 祖父は、世の中は駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋を作る人だから、どの職業も粗末にしてはならないと教えた。
  • 映画作りは駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋を作る人の関係に似ており、俳優だけでなく多くの技術者が作品を完成させる。
  • 地域の祭りでは、駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋を作る人の言葉どおり、企画する人も会場を掃除する人も欠かせない。

主な参考文献
・日本国語大辞典第二版編集委員会・小学館国語辞典編集部編『日本国語大辞典 第二版』小学館、2000〜2002年。
・北村孝一編『ことわざを知る辞典』小学館、2018年。
・三遊亭円朝口述、酒井昇造速記『粟田口霑笛竹』金桜堂、1888年。
・Cambridge University Press『Cambridge Advanced Learner’s Dictionary & Thesaurus.』





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